0001ろこもこ ★2017/10/08(日) 21:03:28.20ID:CAP_USER
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171007-00191587-toyo-bus_all
前略
2018年平昌冬季オリンピックを4カ月後に控えて、地元はどんな様子なのか。10月に入り、そろそろ盛り上がりを見せる頃かもしれないと思い、現地を訪ねた。
中略
■盛り上がりはこれから? 経済効果はさほど期待できない
「得するのは、江陵(カンヌン)市だけですよ」
こうため息をついたのは、平昌郡庁の所在地・平昌巴(町)で食堂を営む住民だ。隣村ではスノーボードが行われる予定だが、「潤うのはペンションなどの宿でしょう。食事は競技場近くで取るだろうし、観光はKTX(韓国の高速鉄道)がつながる都会の江陵市を回るだろうから、オリンピック景気とかいわれても、実感は湧かない」(前出の食堂店主)
付近のペンションに問い合わせてみると、すでに海外からの予約が入り始めていて、選手が母親と滞在するため長期間で予約していたところもあった。
平昌郡に隣接する、人口およそ21万人(2017年8月時点)の江陵市。ここではフィギュアスケート、アイスホッケーなどの人気競技が行われる。
オリンピック開催に合わせて江陵市とソウルをつなぐKTXが12月に開通する見込みで、ソウルから70分という地の利も大きい。
江陵市は昔ながらの中央市場が健在な一方、大型スーパーマーケットも進出するなど、今昔の風景が入り交じる街並みだ。江陵市内をぐるりと回ってみたが、ここでもオリンピックのにおいは感じられなかった。スピードスケートが行われるアイスアリーナなどは江陵市の中心部から少し離れた場所にあり、完成したアイスアリーナの隣ではテントなどの仮設物を設営する、オーバーレイ施設の工事が行われていた。
地元紙の記者が言う。
「秋夕(韓国の旧盆)の連休(10月第1週)が終わった後から大々的にオリンピックのCMが放映される予定で、新聞や雑誌でも特集が組まれます。盛り上がりはこれからでしょう。ただ、当初見込んでいた企業からの寄付が思うように集まっておらず、地元は頭を抱えています」
朴前政権が、財閥との贈賄で倒れてから、企業と政権との文化は完全に変わったという。
「前大統領が背任となり、裁判沙汰になったことで企業イメージにも響いたから当然でしょう。特にサムスンは副会長が裁判中ということもあり、慎重な態度に転じていて、他の企業もオリンピックへの支援は様子見といった感じです」(前出の地元紙記者)
■北朝鮮のミサイル発射も懸念事項に
そこに追い打ちをかけているのが北朝鮮からの挑発だ。北朝鮮のたび重なるミサイル発射実験や核実験により、9月に入るとIOC幹部が「オリンピックをボイコットする国が出るのではないか」と懸念を表した。程なくそれは現実となった。9月下旬にはフランスのローラ・フレセル・スポーツ相が「状況次第で平昌オリンピック参加を見送る」と発言。これに他の欧州各国も同調するような動きを見せ、韓国は不穏な雰囲気に包まれた。
結局、フランスは不参加発言を撤回し、文在寅(ムン・ジェイン)大統領も9月にIOCのトーマス・バッハ会長と会談後、「緊密な話し合いをしている」とオリンピック開催に支障がないことをアピールするなど、一連の懸念を払拭する対応に追われていた。
文大統領はこの平昌冬季オリンピックで北朝鮮との南北合同チームを結成したいとかねてから提案していたが、国際社会が難色を示していたのは周知のとおり。ところが、9月29日に北朝鮮のフィギュアペアがオリンピック出場枠を獲得すると、韓国では、これを弾みに合同チームへと期待するような報道もみられた。
しかし、と韓国全国紙のある記者は言う。「実際のところ南北合同チームは難しい。ただ、北朝鮮の選手がオリンピックに参加すれば、もしかしたら、南北対話のきっかけになる可能性もあります。それにオリンピック期間だけでも北朝鮮の挑発が止まるのではないかという冗談も飛び出しています」。
平昌町の食堂の店主はこんなことを言っていた。「私たちはオリンピックの恩恵はそれほどうけません。ですが無事にオリンピックが開催してくれればいいと思っています。開催が迫ってくると終わった後のことも現実的になってきました。冬季オリンピック後に成功した都市は少ないそうじゃないですか。長野はそれでも成功したほうだと聞きましたが、どうでしょう? 平昌も、オリンピックが負の遺産にならないようにしっかり対策をとってほしい」。
平昌冬季オリンピックは2018年2月9日、幕を開ける。開催まで残された時間はわずか4カ月だ。
前略
2018年平昌冬季オリンピックを4カ月後に控えて、地元はどんな様子なのか。10月に入り、そろそろ盛り上がりを見せる頃かもしれないと思い、現地を訪ねた。
中略
■盛り上がりはこれから? 経済効果はさほど期待できない
「得するのは、江陵(カンヌン)市だけですよ」
こうため息をついたのは、平昌郡庁の所在地・平昌巴(町)で食堂を営む住民だ。隣村ではスノーボードが行われる予定だが、「潤うのはペンションなどの宿でしょう。食事は競技場近くで取るだろうし、観光はKTX(韓国の高速鉄道)がつながる都会の江陵市を回るだろうから、オリンピック景気とかいわれても、実感は湧かない」(前出の食堂店主)
付近のペンションに問い合わせてみると、すでに海外からの予約が入り始めていて、選手が母親と滞在するため長期間で予約していたところもあった。
平昌郡に隣接する、人口およそ21万人(2017年8月時点)の江陵市。ここではフィギュアスケート、アイスホッケーなどの人気競技が行われる。
オリンピック開催に合わせて江陵市とソウルをつなぐKTXが12月に開通する見込みで、ソウルから70分という地の利も大きい。
江陵市は昔ながらの中央市場が健在な一方、大型スーパーマーケットも進出するなど、今昔の風景が入り交じる街並みだ。江陵市内をぐるりと回ってみたが、ここでもオリンピックのにおいは感じられなかった。スピードスケートが行われるアイスアリーナなどは江陵市の中心部から少し離れた場所にあり、完成したアイスアリーナの隣ではテントなどの仮設物を設営する、オーバーレイ施設の工事が行われていた。
地元紙の記者が言う。
「秋夕(韓国の旧盆)の連休(10月第1週)が終わった後から大々的にオリンピックのCMが放映される予定で、新聞や雑誌でも特集が組まれます。盛り上がりはこれからでしょう。ただ、当初見込んでいた企業からの寄付が思うように集まっておらず、地元は頭を抱えています」
朴前政権が、財閥との贈賄で倒れてから、企業と政権との文化は完全に変わったという。
「前大統領が背任となり、裁判沙汰になったことで企業イメージにも響いたから当然でしょう。特にサムスンは副会長が裁判中ということもあり、慎重な態度に転じていて、他の企業もオリンピックへの支援は様子見といった感じです」(前出の地元紙記者)
■北朝鮮のミサイル発射も懸念事項に
そこに追い打ちをかけているのが北朝鮮からの挑発だ。北朝鮮のたび重なるミサイル発射実験や核実験により、9月に入るとIOC幹部が「オリンピックをボイコットする国が出るのではないか」と懸念を表した。程なくそれは現実となった。9月下旬にはフランスのローラ・フレセル・スポーツ相が「状況次第で平昌オリンピック参加を見送る」と発言。これに他の欧州各国も同調するような動きを見せ、韓国は不穏な雰囲気に包まれた。
結局、フランスは不参加発言を撤回し、文在寅(ムン・ジェイン)大統領も9月にIOCのトーマス・バッハ会長と会談後、「緊密な話し合いをしている」とオリンピック開催に支障がないことをアピールするなど、一連の懸念を払拭する対応に追われていた。
文大統領はこの平昌冬季オリンピックで北朝鮮との南北合同チームを結成したいとかねてから提案していたが、国際社会が難色を示していたのは周知のとおり。ところが、9月29日に北朝鮮のフィギュアペアがオリンピック出場枠を獲得すると、韓国では、これを弾みに合同チームへと期待するような報道もみられた。
しかし、と韓国全国紙のある記者は言う。「実際のところ南北合同チームは難しい。ただ、北朝鮮の選手がオリンピックに参加すれば、もしかしたら、南北対話のきっかけになる可能性もあります。それにオリンピック期間だけでも北朝鮮の挑発が止まるのではないかという冗談も飛び出しています」。
平昌町の食堂の店主はこんなことを言っていた。「私たちはオリンピックの恩恵はそれほどうけません。ですが無事にオリンピックが開催してくれればいいと思っています。開催が迫ってくると終わった後のことも現実的になってきました。冬季オリンピック後に成功した都市は少ないそうじゃないですか。長野はそれでも成功したほうだと聞きましたが、どうでしょう? 平昌も、オリンピックが負の遺産にならないようにしっかり対策をとってほしい」。
平昌冬季オリンピックは2018年2月9日、幕を開ける。開催まで残された時間はわずか4カ月だ。