大切なのは地域猫活動を「継続」すること
http://psnews.jp/cat/p/24104/

数値的な「成功例」を台東区が提示できる今、自治体が新たに地域猫活動を始めることは簡単かもしれません。
しかし、地域猫活動で最も大切なことは「継続」です。
「地域猫活動の主役はボランティアさんです。かといって、行政がボランティアさんに“やってくれ”と言うだけでは、
活動は続きません。ボランティアさんと行政が話し合いを重ねて信頼関係を築いた上で町会などに紹介して、
地域からボランティアさんが信頼を得ていただくことが重要です。また、地域猫活動に速効性はないということを、
ボランティアさんも地域にも理解していただくことが大切です。台東区も、10年続けてやっと“この活動は間違っていなかった”と
数値的にも自信がもてるようになりました。継続が本当に大事な活動なので、ボランティアの皆様方には、頑張りすぎないで
ください、といつも申し上げています。そして、我々行政は、後方支援を一生懸命、継続して行うこと。これに尽きます。また、
もし、地域猫活動をされている方を見かけたら、お疲れ様です、とか、ご苦労様です、とか一言声をかけてくださるととても
うれしいです。ボランティアさんのやり甲斐は、猫はもちろん、地域の役に立っているということなのですから」。
地域猫の団体をつくらず、個々のボランティアさんとそれぞれ話し合うのは正直、面倒くさくないですか?と尋ねた筆者に対して、
「いろいろな考え方のボランティアさんがいて、とても勉強になりますし、やりがいがありますよ」
とさらりと笑顔で答えてくださった高松係長。筆者が動物愛護活動を通じて一番苦労したのは、人間関係でした。笑顔の奥に、
たくさんのご苦労があったのではと推察します。今回、その研究成果が最優秀賞を受賞されたことは、台東区はもちろん、
高松係長や地域猫活動に携わる皆様にも大きな励みになったのではないでしょうか。
この記事をお読みいただいて、地域猫活動をしたいと思われた方は、ぜひご自分が住んでいる地域の区役所、市役所、
保健所などに相談をしてみてください。
すべての猫ちゃんの幸せを祈っています。

資料提供・取材協力:台東区台東保健所生活衛生課