福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ
2019年3月12日[火]− 5月26日[日]
*休館日:月曜日(3月25日、4月1日、4月29日、5月6日は開館)、5月7日[火]

福沢一郎(1898-1992)は、昭和の戦前から戦後にかけて前衛美術運動の中心的役割を果たした画家です。
1930年代にはフランスのシュルレアリスム(超現実主義)を日本に紹介するとともに、社会批評のメッセージを象徴的に表現した作品を次々と発表しました。
戦時中は弾圧を受けますが、戦後はふたたび社会批評的な視点から人間群像の大作に取り組み、晩年には文化勲章を受章しました。

福沢は、対社会的な視点を貫きながらも、硬直したイデオロギーを主張するのではなく、ときに古典絵画を引用しながら問題を普遍化させ、ときに知的なユーモアをまじえて自由に描きました。
本展は代表作《牛》(1936年)をはじめとする約90点の作品によって、彼の取り組みを今日的視点から再評価し、そして美術と社会との関係について考えようとするものです。