●活用に於ける「ぢ」の使用例
 「おぢる(怖)」、「とぢる(閉・綴)」、「はぢる(恥)」。
 「さう【然う】いふ〜(そういう〜)」、「さうかう【然う斯う】する内に(そうこうする内に)」、「さう【然う】云へば(そう言えば)」、
「さう【然う】だつたのか(そうだつたのか)」、「然う」の字音なるは「さう」となりて、「斯う」なるは「かう」なり。
 「〜でせう(〜でしょう)」、「えうは(要は)」、「〜やうだ(〜樣だ)」、「〜のはうは(〜の方は)」、「〜して了へば・終へば・仕舞へば(〜してしまえば)」、
 「なほ(猶・尚)」、「まほさら(猶更・尚更)」、「なほかつ(猶且・尚且つ)」、「たとへ【ば】(例え【ば】)」、「とほる・どほり(通)」、
 「すなはち(即・則)」、「いはゆる(所謂)」、「いはば(云わば)」、「〜と雖【いへど】も(〜と雖「いえど」も)」、
 「すゑ(末)」、「お早【はや】う(おはよう)」、「有難【ありがた】う(ありがとう)」、「今日は(こんにちわ)」、「今晩は(こんばんわ)」、
 「漸【やうや】く(ようやく)」、「まづ(先ず)」、「うれしう御坐います(嬉しゅう御坐います)」、
 「たぐひ(類)」、「〜だらう(〜だろう)」、「〜であらう(〜であろう)」、「ゆゑ(故)」。

×到頭(宛字)→とう/\。
ちよつと→一寸。
とても→迚も。
〜してくれる→して?れる。
もの→?(人、事、?、凡ての「もの」の義)。
もの→東西(支那の俗語にて金錢、物品の意)。
こと→縡(事に同じ)。
考(かんがへ)、思(おもひ)、思込(おもひこみ)、誤(あやまり)、間違(まちがひ)、始(はじまり)、初(はじめ)、受付、据置(すゑおき)、夏休等々、基本的に名詞は送假名を省く。
かるがゆゑに→肆に、故に(文頭に「ゆゑに」から始まるは誤)。
ほぼ→粗、略。
やや→稍、漸。
しかく→爾く。
しかのみならず→加之。
かててくはへて→糅てゝ加へて。
なかんづく→就中。