アルバム全曲レビュースレ in 邦楽版29th
商業誌/サイトにありがちなオブラートにくるまれているようなレビューではなく、率直なアルバムレビュースレ。 【基本精神】 レビューの数が多いとレビューの精度が上がります。 カブっても気にせずあなたの視点で批評してください。 【ローカルルール】 ◆レビュー中の割り込みレスは控えましょう。 ◆レビューする側は十分に準備をして短期間に投稿を終えてください。 ◆レビューを読む人にとってレビューのレビューは通常のレビューと紛らわしいので禁止。 ◆レビュー以外の長文の投稿はスレのサイズオーバーを招き、本来のレビューの邪魔なので禁止。 ◆反応すると削除依頼が通らなくなるので上記に対するレス禁止。(上記と同類にみなされます) →反応さえしなければ削除依頼が通る可能性は十分にあります。 参照:http://qb5.2ch.net/test/read.cgi/saku/1117204058/60 →13thスレで削除依頼通りました。 参照:http://music7.2ch.net/test/read.cgi/musicj/1155204694/78-83 ◆上記について何か言いたいことや議論したいことがあれば避難所へ URL:http://jbbs.livedoor.jp/music/16782/ 新レビュー保管サイト http://puu11745.html.xdomain.jp/review/aldom_idx.htm 旧レビュー保管サイト http://www10.plala.or.jp/puusan/review/al_dom/al_domtop.htm http://www10.plala.or.jp/puusan/review/aldom2_idx.htm http://www.geocities.co.jp/MusicStar-Guitar/3494/index.html 11.いただきました ★★★☆ 料理店に来たクレーマーとバトる店員、みたいな芝居でスタートする爆走ニューウェーブ歌謡。 異様にギターのカッティングがキレキレ。間奏の商人(あきんど)の啖呵にぜひ耳を傾けよう。 12.虫の息 ★★☆ 五木ひろしが歌ってると思って聞けばなかなかのフォーク+演歌。 「私は何語で喋ってるんですか」と聞かれても、と12曲まで聴いても未だに新しく困惑ポイントが出てくる。 13.露骨にルンバ ★★★ やっぱルンバでもなんでもないムード歌謡。ライブじゃコケシ抱えて歌ってたとかなんとか。 Mステで歌ったのは半ば伝説化。こんなん歌っても売れねぇだろ。 14.ポンコツ君とガラクタ君 ★★★ 童謡か「みんなのうた」かみたいなメロディーと、全然上手くいかない人生を過ごす主人公の歌詞がいい感じにマッチ。 1枚目の中じゃ1番何言ってるか分かり易い内容。 15.アンジュール ★★ サンスクリット語で歌ってるらしいです。 歌詞に「東八郎」出てくるところがピークで、その後はちょいくどい。 柿の種を食べて死んだ「君」への恨み節を綴った曲とかなんとか。 16.サンサルバドルの雪 ★★ ソーリー曲でもなんでもない、普通のマイナー調かつ3/4のインスト。 ちなみにこっからTr.18までは繋がってます。 17.世界ミュージックアラモード 前曲と次曲を繋ぐMC。次の曲は、西ファロレモンド出身の、世界的オペラ歌手「マドレーヌ・フォン・スクヴァビッチ」さんが歌うらしい。 紹介でサラッと「大学を父親の裏工作で卒業した」とか言ってるのが地味にツボ。 18.タトゥーレ ★★★★★ 出産を祝う歌、だとか。まぁオペラ歌手にしてはお粗末な歌唱である。 2分間ぐらい暴れて終了。ラストの客の反応が視聴者の気持ちを代弁してくれます。 「やめろ!!」 [Disc.2] 1.伴天連の人魚 ★★★ 「セクシー連呼」→セリフ「私は伴天連の人魚です…」→コーラス「パイポパイポで〜」 この流れをエンドレス。 いや、俺がおかしくなったんじゃなくてほんとにそういう曲なんだって。 コーラスの「ウワァァァ〜〜」とかいう悲鳴は何なんだ。 2.スカンジナビアで逢いませう ★★☆ たくさん地名を入れた歌詞で歌ってみたかったんです、みたいな。 前これレビューしてた人も言ってたけど、やたら荘厳にホーン隊のイントロで始まる癖にオケヒがやたら安っぽくて閉口。 「デーン!!」じゃないんだよという。 3.金・金・金 ★★★★ 金だけを考えて動く人間への怒りのロックンロールとでも言えばいいのか。 歌ってる内容が分かるだけでもこのCDでは貴重。普通にカッコいい。 4.てんぱってんだよ ★★★☆ また演奏はグルーヴィーでやたらクールだが、歌詞はてんぱってるらしいです。 これに普通の歌詞を付ければワンチャン後世に伝わるファンクソングになっていたかもしれない。 5.プロは大変だ ★★★☆ 1発録り、にしてはクオリティがやたら高い。やっぱりプロ集団ですよね。 の割に石井竜也が「あぁ間違えた…」とか言ってたりするんだけど。 6.プヨプヨ ★★☆ イントロのキーボードリフとベースのメロディが一部あってなくて気持ち悪いのが、個人的にあんまり好きじゃなかったり。 要は「四角い頭を丸くしろ」という歌です。終わり方が謎。 7.鶴のしかえし ★★★☆ 看病してくれた爺さんを自分を撃った奴だと勘違いした鶴が復讐を企てる、とかいうまさかのメタフィクションもの。 オチがまさかの展開。これ子供に聞かせたら泣くぞ。 8.オーチャンガ ★★☆ オーチャンがなんかした、という歌。いや本当にそういう内容なんだよ、茶柱が立ったとかどうとか言ってるけど。 なぜか内容が「ボッサボサノバ」と被りがち。 9.パパは893 ★★ 強姦罪で捕まった精神異常者が謎の曲を歌わされている、というシチュエーションでいいのかこれ? パパは893で怖いけど、子犬が嫌いとかいうギャップがあるんですな。 10.ヤスちゃん ★★☆ ジェームズ小野田の紹介ソング、のくせになぜか沖縄調。そこはファンクでいいじゃないの。 メロディーとアレンジは相当しっかりしてるのがまた違和感。 11.でましたプルルンじーさん ★★ 「オーチャンガ」と感想は同じ。だから何が出たんだよ、っていう。 ジジイになったけど女遊びは辞めないよ、みたいな決意宣言の歌だと思ってください。 12.VIVA PEPE ★★★ まぁ、ほぼChicの「Le Freak」ですから。そりゃ悪くなるわけがない。 「しゃんとしなさい!」と誰かが怒られてる歌です。 13.アバンギャルド ★★★★ アマチュア期の音源らしいけど、これは面白いぞ。 「君らには分からんよな」とかアバンギャルドぶってる男も、なんだかんだミーハーなところもあるけど恥ずかしくて隠してるだけだよな、みたいな。 14.マンボ踊り ★★ 「ダカダカダン!ダカダカダン!」って言っときゃマンボになる、ってもんでもないですから。 なんか曲終わりに毎回吐いてるのはどういう意図なんですか。 15.DRY MAN ★★★☆ バックトラックはかなりイカしてるので、ナレーションは聞き流そう。 ただ「尖ってる」をステータスにしてるクリーニング屋の息子(ニート)の悲劇を3分40秒ずっと聞かされるだけなので。 16.MY GIRL 第3章 ★★★☆ あまりにもコテコテな歌謡曲。ここで放出されても疲れるって。 女の人を捕まえて押し倒して好き放題する、みたいな歌詞のくせに結局妄想オチ。 ボーカルが要所要所で桑田っぽいのは意識してんだろうな。 17.ハードでゆこう ライナーノーツで唯一解説拒否されてるんだもん。そりゃ、俺も分かんないというしかない。 イントロのキーボードとかギターリフとか、やたらHRっぽいのが聞きどころ。「俺だってハードになりたいよ」ってそういうこと? 18.芸術家 ★★ 謎のシュールレアリズムを2個聞かされてそっから先は置いてけぼり。 やたら壮大なバックトラックも含めてだいぶハイカロリー。 19.コロンビアのお花畑 ★★★★☆ ただのギターのアルペジオに、コーラスとピアノが重なるだけのインスト。 しかし、聴いたら謎にRPGをクリアした時のような達成感が湧いてくるのでこの評価。 総評. 1995年リリースの米米CLUB、12枚目のアルバム。 「君がいるだけで」以降良くも悪くも無難な感じの作品を出してた彼らが急に覚醒し、ソーリー曲=おふざけ曲だけをひたすら詰め込んだ2枚組アルバムがこれである。 聴いた感想としてまず第一は、「疲れる」。 読んでてこんな投げやりなレビューねぇだろ、と憤慨しかけた人もいるかもしれんが、全編渡ってシュールなギャグと下ネタ、内輪ネタが千本ノックの如く押し寄せてくる今作はとにかく聴くのに忍耐力がいる。もちろんいい曲も入ってるっちゃ入ってるんだが、特に2枚目以降からほんとに何を狙って作ってんだが分からない曲の連発でそっからはもうほぼリスナーはKO状態では。 初回特典についてる運コイン(カールスモーキー石井が便器にウンコを入れてる=ウンコ・イン)も含めて脱力しまくりな作品。だからもうアルバム全体評価のしようもない。 例えばこれを「米米の最高傑作!」と言ってしまうとこれ聴いた人が米米にドン引き、もしくはCDをかち割るという可能性も否定できないので何ともかんとも…。 でも「君がいるだけで」とか「浪漫飛行」も良いけど米米の本質は間違いなくこういうソーリー曲に溢れていると思うので、機会があれば聴いてみよう。そして俺みたいに「I'm Sorry」のイントロを聴いてフリーズしてみよう。 (おまけ) ソーリーアルバムは91年にも「米米CLUB」という作品が出ているのだが、それに比べるとこのアルバムは素直にカッコいいと思える(カッコよさと面白さを6:4ぐらいでブレンドしてる)曲がちょっと少ないかも。「あたいのレディーキラー」「インサートデザート」枠になる曲がもうちょい欲しかったかも(強いて言うなら「DEEP IN YOUR NICE BODY」「THE HAIR」辺りかな)。 あとは「米米CLUB」に比べるとやっぱりひたすらギャグの連続なので濃いに加えてエグい。なので先にそのセルフタイトルアルバムを聴いてからこっち、というのもありかもしれないです。 稲葉浩志/マグマ 1,冷血 ★★★★★ 重々しいシンセの音と、闇の底から響くようなシャウトで始まる今作の閉塞感を存分に匂わせるスタート。自己紹介の様な歌詞が説教くさく感じてきたらいよいよ年貢の納めどきか。 2,くちびる ★★★☆ サウンドはかなりハードで、当時のB'zのアルバムに入っていてもおかしくないが、歌詞が直接的すぎてあくまでも大衆ウケは望んでいない模様。描写が執拗に丁寧な上にシャウトなどが狙い過ぎていて、うっかり惚れ惚れしてしまいそう。 3,そのSwitchを押せ ★☆ きゃあ、耳が痛いわ。歌詞はかまってちゃんな人間を揶揄したもので人によっては刺さりに刺さる。ノイズが少なくワウのように頼りないギターフレーズが骨太なバンドサウンドの中で目立ってる。 4,波 ★★★★ B'zが苦手な人からの評価が妙に良かった記憶がある穏やかな曲。多分キンキンする高音がほぼ無いのが功をそうしたか。アコギの奏でる一定のフレーズが波の様に耳を撫でる。 5,眠れないのは誰のせい ★★★★☆ ジャズのようなスゥィング感を感じるナンバー。本音と建前のギャップに苦しんで眠れない人を描写した歌詞のせいで、このリズムが深夜の暗く怪しく、心細さを誘発してくるのがにくい。個人的にはラスサビ前のドラムのリズムとボーカルが強調されたところが好き。 6,soul station ★★★☆ 初聴きのタイミングでコレをラストナンバーと勘違いしたほどの終末感漂うオルガンのイントロからスタート。A→B→間奏→A→B→サビ→間奏という構成は後のraging riverなどにも通じる壮大さを生むんだなぁって。 7,arizona ★★★★★ コレこそB'zでやってほしかったタイプの曲。Liar!Liar!と交換しても全然悪くないと思う。荒涼としたサウンドにキンキンしない稲葉の歌声が聴けるので初心者向け。 8,風船 ★★★★ コレだけ聴くと誤解されそうだが、稲葉浩志の歌詞世界でこのような優しい歌詞、歌い方は少ない。ギターレスでピアノの旋律がメインの起伏が小さい楽曲も聴かせる歌唱力は流石の一言。 9,台風でも来ればいい ★★★★★ ファンが望んでる一般人稲葉浩志の姿ってきっとこんな感じなんじゃないかなって思う。嫌な事を全部帳消しにするために神じゃなくて台風に縋るってwww 10,灼熱の人 ★★★★ 現在で言えばMR.ARMORのようなエセシリアスな曲。音圧の高いギターで叩きつけるようにぶつける歌詞は一見力強いが、このアルバムだと自分に言い聞かせてる様にも聴こえてまあこれが面白い。 11,なにもないまち ★★★★★ 嘘だろ自分ボサノヴァ好きだったのかよ、と思うくらいハマった曲。稲葉の声は今作1で情けなくてハマるが、それ以上にパーカッションの歯ぎれの良い音が好きで、裏でなってるハイハット?も心地よく感じてくる。 12,Chopsticks ★★★★ これもボサノヴァかな?とおもったら途中でギターが入ってきて一気にプログレっぽくなりました。雰囲気で言うとAnother gameというアルバムのEchoesが1番近いのだろうか。 13,JEALOUS DOG ★★★ イントロが気持ち悪くて中々聴けなかった曲。BIGのようなギターの清涼感に対して歌詞が妙に女々しいため、なんか色々とダメな気がしてきた。曲構成というか、楽器の入り方はすごく上手いと思う。 14,愛なき道 ★★★★★ これもB'zで聞きたかった曲。だったらあげちゃえよ。よりもこっちの方があのアルバムのカラーには合っていた気がする。演奏もパブリックなB'zのイメージであるカラッとしたハードロックで、歌い方に尖りがないためウケると思ったけど… 15,Little Flower ★★★☆ 稲葉のバラードはやけにホーリーなイントロが多いなって印象。譜割に対して歌詞の分量がアンバランスAメロのため、割と退屈せずBメロも聴き通せるのが良いところ。サビの箇所は明確だがパンチが足りないため(もっともこのテーマならパンチなんかいらないかw)一曲通して盛り上がりに欠けると言われたらそう。 総評 ★★★★ 稲葉浩志初のソロアルバム。B'zが苦手な人でも尖った歌唱が少なく、全体的に暗いものの安心して聴ける曲は多い様に思える。 規制によるCookie削除を恐れて分割投稿しました。次からはいっぺんに投下します。 ごはん味噌汁海苔お漬物卵焼き feat. 梅干し 桑田佳祐 1.Soulコブラツイスト 〜 魂の悶絶 ★★★★★ 近年の桑田らしい昭和歌謡リスペクトなナンバー。 失恋の曲だが所々今の社会情勢に通じる部分も多く感じる。「命がけで今日も生きてるんだよ〜♪」とか。 華やかだけどどこさが切なさが漂う。今の時代だからこそ心に沁みる曲。 2.さすらいのRIDER ★★★★ いぶし銀なブルース。男臭くてかっこいい。 3.SMILE 〜晴れ渡る空のように〜 ★★★☆ サザンの東京VICTORYに続く東京五輪応援ソング。五輪期間中は毎日民放で流れていた。 正直桑田の作る応援歌ってあまり好きではない。良いこと言おうとして当たり障りのない言葉ばかりというか。 と言いつつ五輪中継で流れるのを聴いてたら選手の活躍も相まって良い曲に思えるようになった。単純。 4.金目鯛の煮つけ ★★★★★ フォーク調で温かみを感じるナンバー。庶民の日常を描いた曲。しんみり。 桑田のラブソングといえば大体別れたりフラれたりしてるが、今曲は珍しく別れずに終わる。 60半ばにして桑田の新境地と言えるかもしれない。仕事帰りに聴きたい。 5.炎の聖歌隊 [Choir] ★★★★☆ ここに来て桑田らしい爽快なポップナンバー。久々にライブを開催できる喜びを歌っている。 聴いてて開放的な気分になれる。楽しさと切なさ両方を感じさせるまさに桑田の真骨頂と言える曲。 6.鬼灯 ★★★★ ポール・マッカートニーを意識したというナンバー。タイトル的に「ほととぎす [杜鵑草]」や「簪 / かんざし」系統のバラードかと思ったら意表を突かれた。 反戦歌。下手にバラードで歌われるより心に残る。今作で一番桑田らしい曲だと思う。 総評 ★★★★☆ 桑田佳祐のサザン含めキャリア初のミニアルバム。タイトル通り非常にバランスの取れた献立みたいな一枚。 個人的には桑田の近年の最高傑作だと思う。次作も期待したくなる作品。 あけおめ、初レビューです HAKUEI/サムライ 1.クロノスの罠 ★★★ 宇宙っぽい長いイントロから始まる、生死がテーマのロックバラード。ギターの音が爽やかながら、どこか哀愁を感じる。 全体的に濃いこのアルバムの中で、曲調や雰囲気、歌詞等一番癖が無い曲だと思う。良く言えばとっつきやすく、悪く言えばインパクトに欠けるといった所。 2.Baby 999 xxx ★★ サイバーな壊れ系ロック。HAKUEIの声に少し加工がかかっている。さらにサビではひたすら○○ックトゥーザフューチャーを連呼する、シングル曲としてはなかなか攻めた曲。 こういう曲は短い方がいいかな…6分はさすがにお腹いっぱい。 3.Que Sera,Sara ★★★★ ここからこのアルバムの傾向が露になっていく。 歌詞的には病んでる・壊れちゃった系ではあるものの、言葉遣いや曲調もあってかどこかコミカルで妙に聴き入る。しかしサビ部分は短いながらも曲調が一転して不気味な物となる。「さぁ お口をあけて 死ぬほどおいしい ダイナマイト」といった直球エロをいきなりぶち込んでくる歌詞も、いかにもHAKUEIワールドといった感じで良き。 4.踊る旅人 ★★☆ PENICILLINメンバーの一人、O-JIRO作曲。ぴょんぴょんしたテクノサウンドや、サイレンっぽい音が入るのがいかにも808(O-JROとSleep My DearのYASUMICHIのユニット)。パロディ満載の歌詞が特徴で、2番サビ前ではマジンガーZの歌詞がまんま入っている。いいのかこれ。良くも悪くもサビの歌い方がキメながら叫んでいる感じなので、その辺は好みが分かれるかも。 5.猿の惑星 ★★★☆ くるくる回るようなピコピコ音が特徴的なロック。曲の構成はシンプルだが、濃い曲が続いた中では丁度良い。歌い方も曲調もPENICILLINや初期machineの方に近く、この曲もあまり癖のない方かも。 しかし、歌詞の※アメリカンショートヘアー♂3歳ってなんなんだろう。 6.カマキリ夫人 ★★★★★ HAKUEIのネタ系曲の中で、最もぶっ飛んでいる曲だと思う。クワガタ愛を語る「男のロマン」も、メンバーをギャグ調に紹介していく「BVB」もこの曲には構わない。何から何にかけてぶっ飛んでいる。あくまで個人の意見だが。 理不尽なカマキリ夫人の行動、「頭からガリガリガリガリガリガリ君」や「でも…でも…でも…デーモン?」といった駄洒落の混じった小学生のような(褒め言葉)歌詞から一転、サビでは唐突に理想の未来を語り出し、曲調もキャッチーな物に変わる。結局カマキリ夫人とは何なのか?と考える余地も無い。そして何気にPS5も予言している。 とにもかくにもメチャクチャな曲だが、唯一無二の存在を誇るこの曲。万人にお勧めは出来ないが、興味のある方は聴いてみて欲しい。 7.Brand New Girl ★★★★★ 曲自体は少しレトロなロックンロール系のテイストが入っており、爽やかで軽快。テンポも良く、曲の長さも短めである為聴きやすい…けど歌詞はかなり性欲全開なエロエロソング。 だが、逆にそこがいい。エロ歌詞であるからこそ曲のテンポ・ノリの良さに磨きがかかっていると思う。 8.Queen Happy ★☆ 前曲のテンションを少し下げた感じ。正直印象薄めかな…歌詞も単調だし。 ちょっとアナーキーな街って感じの、ヘラヘラしたロック系の曲調は悪くないが、もう少しといった所。 9.ultra zone ★★★★ エロ曲3連チャン。ただ、曲の雰囲気のせいか前2曲よりもエロ度は薄めに感じる。 machineの「Hero」を彷彿とさせる、アニソンぽさのあるロックでカッコ良し。特にサビの部分とか、アニメのOPっぽい映像が脳内再生される。ただ歌詞はエロ系じゃない方が良かったかな…そこでちょっと減点。 10.昇天 ★★★☆ 千聖作曲。キラキラした宇宙系バラード。ちょっとチープな電子音が、逆に幻想的な雰囲気を映し出している。この曲もあまり癖が(以下略) ハードなロック系の曲が多い中、どちらかと言えば綺麗系の曲だが、サウンドの使い方からかアルバムから浮いている感じはしない。 11.侍 ★★★ 重めのハードロック。Bメロ〜サビの盛り上がりや間奏のジャカジャカ感は良いが、Aメロの部分は長いという訳ではないが少しダルく感じる。クライマックスを締める曲としては良いけど、単体だとパッとしないかな… 12.オオカマダタ ★★ GISHO作曲。お遊び系の曲でHAKUEIの声はトーンが下げられており、こもった様なエフェクトもかかっている。半インストみたいな感じ。「クセタノノビニキダナマイ」→「ノビタノクセニナマイキダ」等、文章が並べ替えられた歌詞が特徴。全解読は出来なかった… 最後は爆破音でEND。 総評 ★★★☆ エロ、ギャグ、パロディとHAKUEIのディープな部分を凝縮した一作。これより少し前に発売されたPENICILLINの「UNION JAP」も結構濃い作品であったが、本作はそれを何倍も上回る。 また、本作では作曲は主にmachineのkiyoshiが担当しており、前作と比べハードなデジロック系の曲が多くなった。 曲といいジャケットといい良くも悪くも人を選ぶ作品で、PENICILLINの曲を聴いてそこからHAKUEIソロ関連のアルバムに初めて手を出す場合も本作はあまりお勧め出来ない。まあその辺は人それぞれではあるが。 しかし、一風変わったHAKUEIの一面を見てみたい、PENICILLINのネタ系の曲が好き等といった方にはお勧め出来る作品。逆にあえて本作から入るのもアリかも。 YELLOW MAGIC ORCHESTRA/SOLID STATE SURVIVOR 1.TECHNOPOLIS ★★★☆ The 80年代って感じのサウンドで進行するインスト。 今聴くと恐ろしく時代を感じるが、当時の人にとってはこれが最も近未来的なサウンドだったらしい。 ヴォコーダーを駆使した「トキオ!」というシャウトが象徴的。 2.ABSOLUTE EGO DANCE ★★★★ 沖縄民謡のリズムを取り入れたオリエンタルな雰囲気の曲。 取り入れたのはあくまでリズムだけで、使われている音階は厳密には沖縄民謡のものではないらしいけど、素人の自分には普通に沖縄民謡にしか聴こえなかった。 あと、このタイトルは何を思ってこう名付けられたのか、YMOを聴き始めて5年ほど経った今でも分からない。 3.RYDEEN ★★★★☆ YMO、というかテクノポップの代名詞的な一曲。 どことなく堅さや難解さがあった前2曲に比べると徹底して開放的でポップ。 ここまでの3曲とも全て作者が違うので、それぞれの性質がそっくりそのまま表れたというか… 4.CASTALIA ★★★ シンセを主軸から外し、生ピアノメインで進行する重苦しい曲。 音的にはこの曲が一番現代っぽいが、そのせいで今作では逆に浮いてる感じも否めない。 いい曲だけどね。 5.BEHIND THE MASK ★★★★ 「RYDEEN」と同系統の大衆向けなテクノポップ。 なんとなく知的な感じが滲み出ていて、あちらがA面ならこちらはB面的な立ち位置に思える。 海外からの知名度的にはMJやエリッククラプトンにカバーされたこの曲が一番っぽいけど。 6.DAY TRIPPER ★★★☆ ビートルズのカバー。 なんだけど、変拍子の怪奇なロックに改変されていてほとんど面影はなく、完全に自分のものにしている。 カバーアルバムを「カラオケのようだ」と叩いている人はもしかしたらこれぐらいのアレンジを望んでいるのかもしれない。 7.INSOMNIA ★★★★☆ 怪奇なカバーの次は怪奇なオリジナル曲。 曲中に漂う空気感がなんか病んでる。タイトルも「不眠症」だし。 そういう妖しげなところが惹きつけられるから好きなんだけれども。 8.SOLID STATE SURVIVOR ★★★★★ そしてカッコいいデジロックで締め。 これも歌詞の和訳とか裏設定とか細かいところまで見てみるとだいぶ病的な曲ではあるけど、何も考えずに聴けばノリノリのロック。 テンポが均一なので淡々とした曲になるはずなのに、それを感じさせない展開と演奏技術が好き。 総評 ★★★★★ 一昨日の朝高橋幸宏氏の訃報を見てそのまま勢いで聴き返したYMOの2ndアルバム。 当時は3枚くらいしかなかったミリオンセールスを一瞬で達成しただけあってハズレがない名盤。 シンセサイザーを全面に使った当時のSFチックな近未来観がモロに表れているので、youtubeのコメ欄とかで見る「今聴いても古臭くない」「むしろ今の音楽より未来的」みたいな評論はピンと来なかったけど今聴き返しても充分楽しめる作品だった。 シンセの音色だけじゃなくて、随所で使われているベースやギター、そして全編通して参加しているドラムにもそれぞれ見せ場が各曲で見られ、一枚岩じゃないところが今作が名盤たり得るポイントかなぁと個人的には思った。 YMOというとやはりその後めちゃめちゃ表に出て第一線で活躍していた坂本龍一と、昨今の懐古ブームに合わせて今まで以上に再評価されている細野晴臣が最初に出てくるのだけれど、今作のボーカルは高橋幸宏、代表曲「RYDEEN」を作曲したのも高橋幸宏、印象的なアルバムジャケットの衣装をデザインしたのも高橋幸宏…と結構核心的なところで高橋幸宏氏が大活躍している。 YMO自体「天才ミュージシャン3人が揃った集団」と評されることが多いので高橋さんもその名を背負うだけのことはあるなぁとは思っていたけど、今回今作を聴き直してそれを改めて実感した。 こうなれば末期癌闘病中の坂本龍一氏、ユニット最高齢の細野晴臣氏にはせめて健やかに長生きしてもらいたいと思う。 04Limited Sazabys Harvest 1,Every ★★★☆ メロコアのサウンドに感覚的な歌詞は概ねこの手の曲として王道中の王道。ただ孤高の一匹狼や独りよがりになりがちな同系統のジャンルの中では比較的聴き手に添った歌詞となっていて聴きやすいと言えばそうだが、パンチとしては軽め。 2,Keep going ★★★★☆ 疾走感のある演奏に韻を踏んだり、繰り返しのフレーズを用いた歌詞が乗って楽しい曲。一瞬入る裏声の箇所も綺麗にハマっており完成度が高いと思う。そして最後の合唱形式もGOOD。 3,Glowing ★★★★ 情景描写と心理描写を的確に混在させた歌詞はかつての残響系のアーティストらしさがある。加えて語感の良さで疾走するサビでメロコアらしさもトッピングした味わい深い曲。 4,fade ★★★★★ 二重人格が片方の人格をもう1人の人間として投影する歌詞はやはり王道中の王道で、手垢がつきまくっている即ち作り手の手腕が試された曲。 基本的に嫌われがちだが、この歌詞ではどこか受け入れてほしさもあって切ない。 5,Finder ★★★★★ 文句なしのカッコいい曲。一見すると暗号や呪文のような歌詞に言葉よりも先に手が出ているような暴力性を感じるこれぞパンクと形容したくなる曲。 6,Predator ★★★★★ これもまた非常にクール。あえていうならコーラスの荒々しさがまさに常勝無敗の捕食者というべきか。サウンドも中速ながら全体的に尖っている。 7,Jumper ★★★★☆ 高揚感のある一曲。ミドルテンポでありながら、ラップ調の歌詞が疾走感をしっかり足してくるため、物足りなさは無い。個人的には大サビの裏声が好き。4のfadeにいたもう1人の自分を受け入れた姿だろうか。 ここまでの7曲でミニアルバムとしてカットしても充分にステキな一作になりそうな気がする。 8,Honey ★☆ 今作の中ではしっとりめのサウンドが箸休め的。ただここまでゆっくりだとどちらかと言えばアイドルバンド的な雰囲気が出てしまって、繰り返しの語感が良いと言っていた歌詞も少しあざとさが見えてくるのがキツい。歌詞もかなりスイーツでメロコアバンドのそれとは大きく性格が異なる。 9,Cycle ★★★★★ 箸休め的な前曲が作用してかめちゃくちゃ速く押せ押せなこの曲を聴いても聴き疲れしなかった。勢いとしてはKeep Goingを更に背中押すような感じにしたものが近いが、高揚感が段違いでさらに歌詞の一部が今作タイトルHarvestとリンクしていて、アルバム曲以上にアルバム曲してるカップリング曲。 10,hug ★★★☆ この手の跳ねたサウンドが大好物ということもあって無茶苦茶盛り上がった。ただ歌詞がメンヘラチックで随所にトゲがあるため物凄く苦手という相反した曲でもあった。 11,GalapagosU ★★★ やりたい放題な曲という印象が強い。自分達が表現したい音楽性を詰めて詰めて詰め込んだら、肝心の聴き手を完全に置いてけぼりにしてしまった様子。一曲の中でさまざまな表情を見せるサウンドがドーナツポップ的で楽しく、自分自身は結構好きな曲だが、売れ線を完全に放棄してまでやるべきことだったかと言われると首を傾げる。 12,kiki ★★★ 往年のボカロPが既に作っていそうな曲。歌詞の諦念感や荒み方に当時のJ-POPシーンとは一線を画す存在であった心情の捌け口という意味での匿名性を思い出してノスタルジックに浸れた。 13,Harvest ★★★★☆ アコースティックギターを引っ提げた歌い出しが却って新鮮で、そのまま聴き入ってしまった。その後メロコア部分に入ると、暴走機関車のような超高速の演奏が今作を派手に〆ようとする。 14,Just ★★★★★ 若干の余韻があってこの曲へ到達。解放感という意味でも、ノリやすいテンポという意味でも、ちょっと青臭い歌詞もいう意味でも非常に心地よいロックである。 15 F.A.L.★★★★ この曲だけ音質が悪く、なおかつボーカルの声も荒い。シークレットトラック的存在になっていて前曲から8秒前後の曲間があってのスタートであることからも没曲かインディーズの曲との予想。 総評、★★★★☆ このバンドのサウンドの特徴としてはメロコアやハードロックなどひと昔前を思い起こさせる懐かしい印象が強かった。しかし演奏の幅が広く、アイドル的なポップな曲もあったり、ボカロにありそうなやさぐれた曲もあったりともしかしたらこのバンドのメロコア的性格は二重人格の片方なのかもしれない。そうすればHoneyやhugなどの存在も決してなくてはならないものであると言える。総じて満足な一作で、この手のバンドにありがちな全曲似たり寄ったりって感想とも無縁なため評価が低かった曲も含めてアルバム全体の評価を上げるポイントにはなっている。 まとめサイトが閉鎖した途端、急にレビュー少なくなったね やっぱみんな載せてもらうのがモチベーションみたいになってたのかな スマホで打つの結構面倒だし、配信でアルバム関係なく聴きやすくなったのもレビュー減った原因かもね FC2に新まとめサイト出来ていたのか、ありがたい… とりあえずレビュー。 RUDE GIRL'S PARTY 1.学園天国(RUDE GIRLS) ★★★★☆ 参加バンド全員集合。半~1フレーズずつ交代して歌っている感じだろうか。 スカ風のアレンジも相まって、より学園祭的なお祭り感があって良い。フィンガー5って70年代じゃね?ってツッコミもこの際どうでもいいや。 和教(少年カミカゼの男性vo)のラップもしつこさが無く、上手く溶け込んでいる。 アルバムの中で歌い方が苦手なボーカル(後述)もあったんだけど、このぐらいだとあまり気にならないかも。 2.キスしてほしい(中ノ森BAND) ★☆ 原曲がこのアルバムの発売時期頃に出来ていたらこんな感じのサウンドになっていただろうと思う。 アレンジとしてはまあ無難で悪くないけれど、歌い方が苦手…息多め系は苦しそうな感じがしてなぁ。 3.大迷惑(GELUGUGU) ★★☆ 女の子達がカバーした〜と銘打ってある中まさかのGELUGUGU。まぁ年代に関しても70年代の曲で始まってるので細かい事は気にすんなって事か。 所々歌い方を外していたりはするけど、全体的なバランス調整(原曲〜アレンジ間の)はしっかりとしており原曲に対する愛を感じる。 4.My Revolution(少年カミカゼ) ★★★ Aメロとサビはポップ・ロックとして綺麗にまとまっている。 カバーにおいて原曲にないラップを追加〜ってのは酷評されがちだけど、これはアレンジも相まって程々良いスパイスとなっていると思う。 ただ一つ、キーの関係かBメロの和教が苦しそうなのが気になる。 5.15の夜(midnightPumpkin) ★★ 最初はどうだろう?と思ったけどwakanaのハスキーなボーカルが不良少女感あってこれはこれでいいっちゃいいかも。 Bメロ〜サビ前が若干尾崎に引っ張られてる感あるのが惜しい。アレンジとしては凡作。 6.ジーザス!ジーザス!(コンコンジャンプ) ☆ 歌い方といいアレンジといい、ふざけているとしか思えない。 特に3分頃の最終サビ前とかもう…ハッキリ言って原曲に失礼なレベルで酷い。アレは本気なの?わざとなの? 7.Runner(ザ☆ボン) ★★★☆ 疾走感のあるロックナンバー(原曲)から一転、軽快な爽やかソングに。 このアルバムの中では結構大胆にアレンジされた曲だけど、ボーカルの声に合っていていいと思う。 後は歌い方に統一感があれば言う事なし。 8.世界中の誰よりきっと(SKULL CANDY) ★★★ 良くも悪くもシンプルなカバー曲。ボーカルの歌い方・声質もこの中では癖が薄めで聴きやすいと思う。 まあ…それだけって感じ。もうちょっと捻りが欲しかった。 9.六本木心中(THE PINK☆PANDA) ★★★★☆ よりハードでヘビーなバンドサウンドにアレンジ。 原曲の少し怪しげな雰囲気ともマッチしていて、そのバンドらしさもありつつ全体的に安定感のある仕上がり。 可愛さと刺々しさがいい具合に混ざり合ったボーカルもGOOD。 余談ですがこのバンドはメジャーデビュー以降はバンド名をBLiSTERに改名しているそうですね。(解散済みですが) 10.フレンズ(FRESH CHERRY SOURCE) ★ うーん…オサレ系のなりそこないというか、スカとロックが喧嘩しているというか。 楽器の配分?がもうちょいバランス良ければ… 11.恋のダイヤル6700(YUM!YUM!ORANGE) ★★★☆ フィンガー5(70年代)で始まりフィンガー5(70年代)で終わる。温故知新って事? こちらもスカ+ロックだけど、前曲と比べると良い意味でオサレ系になりすぎてない軽快なナンバー。やり過ぎない程度の感情の加減もナイス。 ただラストとしてはいまいちインパクトに欠けるか、でもフィンガー5括りが…うーむ。 総評.★★☆ 様々な若手女性ボーカルバンドがカバーした80~90年代の名曲コンピレーション。主にスカ・ロック・ポップパンク系のアレンジがメインとなっている。 この手のアルバムはやっぱり当たりはずれがあるな…でもこれを機に新たな出会いがあったりするので結構侮れない。 フォローとして、レビューにて低評価を付けた曲や歌い方が苦手なバンドもありますが、同バンドの他の曲も聴いてみて一概に悪いとは思っておりません。 普通に良い曲とかもあるし、歌い方も全ての曲で完全同じって訳でもないですからね。コンコンジャンプは変にロリ声作らなくても良かったのになぁ… 新まとめサイトの人ありがとうございます 結束バンド/結束バンド 1.青春コンプレックス ★★★★★ 何かが落下して無残に潰れたような和音三連発で始まるアニメOP曲。 「かき鳴らせ」「打ち鳴らせ」といった自身に訴えかけて奮い立たせるような詞は一聴してアニソンらしいのだが、 かき鳴らそうよみんなで!ではなく、あくまで内なる自分とのせめぎ合いを描写した詞が主人公のキャラを投影している。 今作全般で取り憑かれたように没頭するギタープレイの多い後藤だが、この曲では転調をクールに乗りこなすプレイも。 時系列的にバンド中期以降の曲なのか、ギタボ喜多のギターもカッティングに切れがあり、後藤のギターとの連携も良好。 2.ひとりぼっち東京 ★★★ 最初期に制作されてその後の音楽性の指標となったという、音速ラインとかにありそうな短調のアップテンポ。 浮遊感のあるエフェクターを駆使した曲に不思議系の詞を乗せて強烈キャラのボーカルをど真ん中に据える、という路線も無くはなかったのだろうが、 結果的にこのバンドは演奏技術で魅せる実直な路線になった模様。その辺の女子高生にしては楽器上手すぎ問題は避けられないものの、 けいおん!がもっと露骨だったためこちらはまだ設定的にセーフに思える。 3.Distortion!! ★★★★ ガールズバンドもののアニメ用としてはそつのない、KANA-BOON谷口の提供曲。ギターやバンド始めたてのワクワク感をパッケージした キラキラの曲で、ラストのギターピロピロとハンドクラップでその高揚感がMAXになる。劇中の設定ではバンドの作詞担当はネガティブ陰キャの後藤だが、 劇中歌ではないし、後藤作詞と明言されてはいないので、シングルのジャケ絵にもなっている初心者ギタボ喜多の作詞設定なのだろう。 今作には結束バンドのオリジナル曲というよりキャラソンに近いポジションの曲がメンバー4人分あるようで、これもそのひとつ。 そもそもベースの山田は売れ線化した前のバンドやめてきた設定なので、これが結束バンドの持ち曲だと色々整合が取れなくなる。 ギターは基本Lから喜多、Rから後藤かと思われるが、同時に同じフレーズが聞こえる時は同じのを一緒に弾いてると思っていいんだろうか。 この曲みたいにソロも同じのが左右から聞こえる場合は後藤のギターを両方に振ってるとみるほうが自然か。 4.ひみつ基地 ★★★ 今作ではかなりシンプルな部類に入る長調のアップテンポ。Aメロの後藤のグラムロックっぽい和音リフがいい感じ。 素直なバンドアレンジとサビの爽やかコーラス、あざと可愛い歌い方で前曲同様いかにもバンドアニメらしい明るい曲に。 今作は喜多のボーカルが無欲というか声優感を抑えるスタンスが基本なので、本来のファン層には待望の歌唱なのかも。 5.ギターと孤独と蒼い惑星 ★★★★ 劇中でバンド初のオリジナルとして披露される、アップテンポの短調曲。ある程度奏者側も初期衝動感を意識したのか、 全体的にガン攻めで大味なアレンジ。もし高校生の時点で既に技術的には思い通りに楽器を弾けたなら、 互いに隙間を埋め合うような緻密なアンサンブルよりはやはりひたすら弾き倒すほうを選ぶものだろう。 短いフレーズの反復が多い歌メロだが、周りがそれに合わせて歌メロとリンクした一体感を出すでもないのでボーカルの孤立感がある。 まあ最初から結束してないほうが結束バンドの物語としては正しいのかも。 イントロとアウトロに祭囃子みたいな後藤の決めフレーズが入るが、重ねる喜多の刻みは実はアウトロのほうが凝っている。 6.ラブソングが歌えない ★★★ メロコア+スカパンクといった曲調に、後藤がやや強引にいつもの弾き倒すギターを乗せた感じの曲。音が割れかけたバスドラが迫力ある。 喜多のボーカルがいい仕事ぶりで、過剰にしゃくらずにアクセントをきっちり前拍に維持しながらリズミカルに歌い上げる。 歌がソロになるパートも多いがリズムは綺麗で、アウトロではさらに感情を歌い放つような歌唱。予想外にいいリズム感。 7.あのバンド ★★★★★ サビのチョーキング連発が耳をひくアップテンポの短調曲。ギターの後藤は陰キャ設定だが、このチョーキングは陰キャというより 魔王とかが闇のオーラを自分の半径に飛ばしまくるような禍々しいイメージ。劇中でもメンバーは感動というより畏怖するような描写になっている。 地道な練習で技術を培った設定の後藤だが、この曲では才能の開花を思わせるような閃きのギターを披露しているのでは。 サビのコードが確定しにくくて悩んだが、山田のベースがサビでたまに土台の役割から応用的なソロっぽい動きになることと、 喜多のバッキングがシンプルなコードストロークじゃなくてリフっぽいオシャレな響きになってるのが要因だった。 というか喜多パートが普通に初心者ギタボには難しい。 8.カラカラ ★★★★★ ベースの山田がボーカルをとるアップテンポ。ベースボーカルとは思えない派手なプレイ。透明感のある声で、どちらかというと紅一点として 実際のバンドにいそうなボーカル。激しい演奏とまどろむような歌声の対比で、現実逃避感というか拒絶感みたいなものが浮き上がっている。 自己嫌悪の後藤とはまた違うネガティブさで、厭世感ともいえる山田の感情が表れた曲。一応山田のキャラソン枠にあたると思われる曲だが、 他のメンバーの曲と比べると露骨に結束バンドの持ち曲感がある。特にドラムの伊地知はバンドの看板曲と言わんばかりに入れ込んだプレイ。 ベースも8ビートの曲に対してやれることを試し尽くすような貪欲なプレイ。これだけベースの存在感があると、右のイヤホン外して 後藤のギターをカットしても、普通にそういう3ピースバンドの曲として聴けてしまう。 イントロの変拍子で5/8を三回やって8/6やるとこも、喜多のギターだけ聞くのが実は一番分かりやすい。 9.小さな海 ★★★ ネガティブなようで前に進む力をきちんと秘めた前向きな詞が印象的な長調のアップテンポ。 他曲と比べると山田の放し飼い感が薄く、まず伊地知のリズムパターンありきで山田がベース乗せたような感じの曲。 今作中唯一途中で倍テンポになる曲だが小綺麗にまとまりすぎて地味な印象になったような。 はっきりと明るいメジャー曲だとギター弾きまくろうにも音選びがちょっと窮屈になるし、やっぱり後藤は暗い曲のほうが向いてるのかも。 左右同時に二本のギターが鳴ったりしてパート分けが不明な曲だが、ここまでの傾向として喜多は高音弦をまず弾くことがないので 高い音使ってるほうが後藤と思われる。違うかもしれないけど。 10.なにが悪い ★★★★★ ドラムの伊地知がボーカルを取る、川本真琴っぽいミドルテンポのポップな曲。寄り道したり直進したりしながら力技でメロを紡ぐ。 行き当たりばったりの行動を全てハッピーエンドに収束してしまうような無敵感のあるメロディ。 今作全般の傾向として演奏の密度に対して歌メロがやや間延びした曲が多いが、この曲は歌と伴奏といった感じの力関係になっている。 山田のベースが妙にキュートで、サビの入り口まで寄り添って一緒に歌うような人懐っこいプレイになる。 11.忘れてやらない ★★★★ 劇中で演奏する曲では最もキャッチーで売れ線っぽい曲。喜多のボーカルはやはりリズム感が良く、音符を過剰に伸ばしすぎない音価感覚もある。 ちょっとした演技もこなしながらしっかりと曲のノリとリンクして歌っており、元々ギタボ向けの素材だったように思える。 曲自体は特に珍しくないが、そこは後藤が躁状態のパリピのように高速トレモロやら連続チョーキングで暴れまわって差別化している。 山田のテンションも高く、サビの「何回だって」とか「もったいないや」のとこで毎回無茶をするので謎のアンサンブルになる。攻めすぎ。 ただこういうタイプの曲はドラムが勝手に動ける部分が限られてくるので、二人がかき回すのは理想的ともいえる。 12.星座になれたら ★★★★★ バンドアパートのような16ビートのシティーポップ風ロック。基本的に全員上手くないと成り立たないタイプの曲調のため、 初心者のはずの喜多のギターテクに露骨なウソ感が出る。作中設定にこだわらなければ普通にクールなカッティングを堪能できる。 劇中では喜多がアドリブでソロを弾くがここでは収録されていない。雰囲気としてはDメロの後藤のプレイを参考にしたと思われる内容。 Bメロでは普通鍵盤でやるようなフレーズを後藤がギターでこなす。しかも一番と二番で違うの弾いてる。基本いつも後藤はこういうスタンスだし、 山田もバンド全体が絡むリフのとこ以外はいつもアドリブしまくってるのだが、そういうバンドの駆け引きが伝わりやすいという意味では 音像のすっきりしたこの曲の存在は大きいのかも。 13.フラッシュバッカー ★★★★★ イントロのドラムの感じから空間系エフェクト多用のふわふわした曲になるかと思ったら、予想外にはっきりした音像だったスローテンポ。 夢うつつの境界が曖昧な感じではなく、頭の中のノイズをギターで表すようにザザッ、ザザッと大きく刻む。 確かに後藤は脳内でだけぼんやり夢想するというよりは現実の行動にも干渉してしまう奇行タイプなので、脳内ノイズはでかいのかも。 一曲通してギターのLR振分けがはっきりした曲だが、最初のAメロだけ左右から同じフレーズが聞こえる。 左右同時に同じフレーズが聞こえる曲はたくさんあったが、実際に後藤と喜多が一緒に同じの弾いてるのはこの短い時間だけに思える。 確証は無いが、ほとんどの同期演奏は後藤のプレイに初心者の喜多の方が合わせる図式に聞こえるのに対し、ここは逆っぽいので設定的に整合性がある。 他曲に比べ王道な演奏でボーカルを引き立て、喜多もアッパーな曲との歌い分けをみせた情感豊かな歌唱を披露。 14.転がる岩、君に朝が降る ★★★ ギターの後藤が歌う、アジアンカンフージェネレーションのカバー。今更ながらメンバーの苗字はアジカンのメンバーから取っている。 怯えるようなたどたどしい歌声ながら丁寧に音程を取っており、どちらかというと下北系バンドの男ボーカルに多いような歌い方。 アジカンは8ビートの曲に8ビートの歌メロを乗せるのが巧みなバンドで、全体の統一感のために細かすぎる譜割りは入れない印象があるが、 このカバーも同じでいつものようには細かく弾き込まず非常にシンプルでどっしりした演奏。ただ、どう料理するか楽しみだった分肩透かし感も。 まあ結束バンドの持ち曲ではなくキャラソン枠と取れば妥当か。 総評 ★★★★★ アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」劇中の4ピースバンド、結束バンドの1st。 バンドアニメで女子高生というとけいおん!が浮かぶが、そちらは声優が前に出すぎて奏者の配役が不透明だった記憶がある。 特にOP曲の担当班はバンド丸々別人くらいの印象だったため、奏者の配役を開示している結束バンドのほうが一貫性を感じる。 そういうキャスティングには興味ない人のほうが多いかもしれないが、個人的にはこだわった分だけしっかり魅力になってると思う。 特に詞曲の提供者がバラバラなので、固定メンバーでキャラ付けしなければもっと散らかった印象の作品になっていたかもしれない。 バンドの音像としてはリードギターとベースが豊富な引出しを惜しみなく開放して回り、ドラムも派手に返すが基本は土台優先という感じ。 リズム感の良いボーカルは役割としては足場固めへの貢献のほうが大きい。主役というより構成音の一角という印象。 中高年のロックリスナーに訴えかける要素が少ないのが難点か。ブルース進行の土臭いロックは無いし、洋楽の名曲のリフや邦題を引用していて 往年のロックファンもニヤリ、みたいな要素も多分ない。ギターを弾き倒してるとは言ってもメタルみたいなコテコテのマイナーペンタでもない。 むしろ主役が女子高生であることを踏まえてその辺の温故知新な要素を避けて回り、好きに弾いてる感じにしたくらいの印象がある。 分類するなら下北系バンドだが、実際の下北系でここまで高密度に演奏するバンドはちょっと思いつかない。 ただ、自分が知る下北系は皆メジャーデビュー後だったし、アマ時代はこんな感じだったバンドの存在はあり得ると思う。 渾身の熱演をサーカスと揶揄されて尖った部分をメジャー仕様にマイルドに変更され、それでも世間から尖ったバンドと認知されたような人達なら、 野良の時点ではこのくらい暴れてたかも。結束バンドはそのifストーリー上の、野生の下北系をメジャー音源化したような存在に思える。 個人的にはサーカスも好きなので、単なるアニメサントラ以上の存在価値を感じた一枚。 フォーリミ聴いてみたからカキコ 04Limited Sazabys/Harvest 1,Every ★★★★☆ メロコアバンドにありがちな深刻な雰囲気はなりをひそめ、一曲目らしい勢いに満ち溢れた軟派な曲。簡潔にまとまっててよし。 2,keep going ★★★★☆ 先ほどよりも落ち着いてはいるが、テンポ的には押せ押せで進行していく印象。ドラムの躍動感が肝。 3,Glowing ★★★★★ キメを意識したパンクというと9mmが先駆者としているが、それを踏襲した雰囲気の歌謡ロック。サビの雰囲気は繰り返しなどを意識しててそれは相対性理論に近いか。 4,fade ★★★★★ 濁流のように全て押し流す手数のドラムが心地よい一曲。歌詞は難解だが前の人も言っていたように多重人格とかが近いのかな。 5,Finder ★★★★★ あ〜このハードな掛け合いがたまらんのじゃ〜 6,Predator ★★★★★ 鬱屈としたテンポのメロから這い出て疾走するサビがたまらんのじゃ〜 7,Jumper ★★★★★ 疾走感とハードさと高揚感のいいとこ取りじゃ〜 8,Honey ★★ 急にここでめっちゃ堅苦しくなる。ミドルテンポの演奏は否応がなく歌詞を聴かせてくる。それがやけに語りかけてくるものだから妙に胸が詰まる。 9,Cycle★★★★★ keep goingにPredator足したような緩急の付け方。Cメロ含めて各パートにきちんと見せ場が作れているこれぞ名曲。 10,hug ★★ はねるビートで味変出来ているからあまり気にならないつもりでいたけど、やっぱり歌詞が真面目すぎる…こういうのは髭にやらせればいいだろ… 11,Galapagos2 ★★★★★ 聴かせることを放棄して複数のイメージを無理やり固めたみたいなドーナツポップ的雰囲気が最高。天邪鬼な私のこともあるが今作ではベストかな。サビとかよくまとめられたなと 12,kiki ★★ 今作のミドルテンポの曲は全部歌詞がかなり真面目に作られているので腰を据えて聴くことが出来ると思う。構成もキッチリしていて、ポップスとしてはいい感じではないだろうか。ただしフォーリミでやる意味 13,Harvest ★★★ そういうことじゃない。アコースティックギターで奏でたフレーズをメロコアサウンドとして昇華する手法は楽しいが、いかんせん肩に力が入りすぎている気がする。そういうことじゃ…いや、そういうことか。 14,Just ★★★★ 今作のエンディングテーマ的な立ち位置にいるから多少歌詞は真面目でも大丈夫なようで、Jumperのような高揚感がボーカルの声の伸びと合っていい感じ。おまけで+☆。 総評,★★★★☆ 04Limited Sazabysの4th Full。総合的には1stのCAVUに日本語の割合を増やした感じ。fictionやkitchenのようなクスッと笑える雰囲気の曲は一切なく肩に力が入っている気がするのが気になるがまぁいつまでも若いようにはいかないからね…と。 >>546 総評に追記すると、monolithとかswimみたいにガチガチに肩に力の入った曲をミドルテンポで演るとわりと違和感があったねとそういうことになるかな。それに加えて肩の力を抜ける曲もなかったからちょっとキツかったなとそういう印象。なら意外と曲数を増やしたことで幅を広げたmonolithに近いかもしれない。 Cubism 1,Utopia ★★★★☆ これは快作。メタバース的な世界観を匂わす歌詞と快活なサウンドがやけにワクワクする曲。ミニアルバムのオープニングアクトとしてはこれ以上ないほど良い。 2,トロイメライ ★★★★★ 1に引き続きな世界観で、こちらはどちらかというとおとぎ話的な雰囲気がノスタルジック。水に指を滑らせるようなギターフレーズも必聴。 しかし、歌詞が斜陽的で聴けば聴くほど気分が沈んでいくのがたまにキズ。そもそもトロイメライ自体夢想って意味だからなぁ… 3,水びたしの国 ★★★★☆ こちらもおとぎ話的な雰囲気がある。ドラミングがマーチ的なのでよりあからさまか。しかし、歌詞はかなりシビアな現実をヒシヒシと訴える内容で、タイトルに違わず希望が見えないのがキツい。おそらくは暗喩なのだが、解釈すると主人公は余命幾許もなさそうな気がする。 4,灰羽 ★★★★ 変拍子かつ情報量多めな歌詞が支離滅裂感を出している辺り良くも悪くも「thirty」「indoor」期を思わせる懐かしい雰囲気だが、サビで提示されている未来が自らの死を匂わせるもので統一されており、そこは世界観を練って一曲一曲作られている今作ならではか。 5,蒲公英 ★★★★★ 優しすぎる絶望の歌。死にゆく自分の影を追わないように突き放した行動に対して外気がやけに優しく擦り寄ってくるのが、明確な一本道への道標のようで怖い。肉体的な自分の死もさることながら、自分の存在を完全に忘れ去られるという二つの死が同時に迫ってくる事を暗喩した終わり方はあまりにもむごく綺麗だった。 総評、★★★★★ おいしくるメロンパンの6th mini。 一曲一曲の世界観が練られていて、それぞれで堪能できた前作theoryとは異なる形ではあるが、こちらも世界観がかなり決まった状態で提示されたアルバムであると思う。Utopiaで設定された世界観に基づいて仮想現実における一つの恋愛が終わる様がテーマとなっているが、生身の恋愛とは異なる確実に触れられない一線や事情があることもまたどこか翻弄されているみたいで儚い。thirtyやindoorなどの支離滅裂だが無垢であどけない言葉が聴きたい人や、一曲一曲の完成度に重きをおいたtheoryのようなアルバムだと思って聴くとかなり毛色が違うため面食らうかもしれないが、こういった表現も面白かったという事は間違いない。 ヤングスキニー / 歌にしてしまえば、どんなことも許されると思っていた (2023.3.15) 1.ヒモと愛 ★ オープニングに相応しいアッパーでストレートなギターロックチューン。 ただ歌詞がね...「お金はないけどバイトはしたくないんだ」って、うーん。マイヘアやクリープもヒモっぽい曲はあるけど、もう少し捻りがあり、嫌悪感はないんだけどな。 2.ゴミ人間、俺 ★☆ ファン食いを繰り返し、炎上した件を自らMCなどでネタにしているかやゆー(Vo&Gt)の人間性をそのまま歌詞にしたような一曲。 本人主演のMVがクスッと笑える仕上がり。 曲に関しては、イントロなしで歌始まり。細やかに刻まれるハイハットがなんとも気持ちいい。だが、歌詞が気持ち悪い...。というか胸糞悪い。 この曲に自己投影している若い男子たち、去年施行された不同意性交罪にはくれぐれも気をつけてくれ...。 「騙されたあなたが悪いんだよ」じゃ済まないから。 3.本当はね、 ★★★☆ 現時点でストリーミング1億再生を突破している代表曲。 拍子やテンポのチェンジもあり、展開が多い曲で、どこを切り取ってもキャッチーなのがTikTokでのバズを生んだとも考えられる。 また、このバンドで一番演奏力が高いと思われるしおんのドラムが曲に効果的なアクセントを与えてる。 あとはマカロニえんぴつっぽいことに目を瞑ればヒットしているのも頷ける良曲。 4.美談 ★★ ポストロック風のイントロ〜Aメロが2010年前後のインディーズバンドを彷彿とさせる。 その手のバンドは小難しい哲学や鬱屈した感情を歌詞にしがちだが、かやゆーはこのサウンドでもコンセプト通り、恋愛について歌う姿勢を貫く。 これが彼なりの哲学か。 とそれは良いのだが、ここら辺でフレーズの語尾の 「ああ゛〜ぃ゛」みたいな歌い方のクセがいい加減くどく感じてくる。 5.コインランドリー ★☆ 元 plenty・江沼郁弥と共同編曲のシングル曲。 それまでの曲とは一転してエレピとローファイ感のあるドラムでチルな雰囲気を醸し出す。 クリープハイプの「5%」みたいな感じでやりたかったのかな。 シーツのシワと幸せを掛ける言葉遊びが出てくるが、尾崎の世界観に比べたら使い古されたしわくちゃな表現だな、と思ってしまう。 6.好きじゃないよ ☆ アコギのストロークとストリングスが絡み、back number風な雰囲気を醸し出す。だが、驚くくらいサビが盛り上がりに欠ける。 3:08〜 ピアノとストリングス、ボーカルだけになってこの後大サビが来るのかなと予想したが 同じメロディが淡々と続いて終わり。 アレンジの壮大さが逆にマイナスに出てるのかな...。もっとミニマルな編曲だったらまた評価も変わったかも。 7.夜のままで ★★ この曲のみ、かやゆーとゴンザレス(Gt)の共作。 2分足らずで終わる小品。 壮大さが裏目に出てしまった前曲から一転して、チルなギターとドラムが印象的なベッドルームミュージック風の仕上がり。 方向性としてはM-5にも近いのだが、こちらの方がリズムや歌詞の乗せ方もヒップホップみたいで無理矢理感がない。 8.東京 ★☆ さて、ここまで恋愛絡みの曲ばかりを歌ってきたが、やっと女の匂いがしない曲が来た。 東京で自分を見失う若者が主人公の私小説的な内容。 もしかしてだけど、きのこ帝国の「東京」のオマージュ? "〜東京" でサビを締めてから比較的轟音なサイドギター。 アウトロがドラムとベースで終わるアレンジ、メロディラインは割と心地よいんだが、「東京」というタイトルの曲には名曲がたくさんあるので作詞面はもうちょっと頑張れと言いたくなる。 9.らしく ★ 先行配信されたメジャーデビューシングル。 デビュー曲らしく、ストレートなバンドサウンドで近況報告を交えて決意表明のような歌詞を歌うのだが、それがなんとも薄っぺらく聞こえるし、最後になってくるともう、サビの「僕は僕だ」がくどい。 10.ごめんね、歌にして ☆ フォーキーな弾き語りから始まり、2番からバンドが入ってくる。 歌詞はこのアルバムの集大成的な内容。 なのだが、これどっかで聴いたことあるぞ。 クリープハイプの「ex.ダーリン」にそっくりだ...。歌詞でも "ハニー" って言ってるし...。オマージュという取り方もできるけど、なんていうか、、まぁ許されると思ったんだもんね。仕方ないよね。ってなるかどうかはあなた次第。 総評 ★☆ コロナ禍の2020年にSNSを通じて結成され、各方面で話題の若手4ピースバンド、ヤングスキニーのメジャーデビューアルバム。 とりあえず一聴してみて思うのだが、大抵の曲が2010年代の邦ロックの焼き直しというか、既視感が凄いのだ。 アマチュア感は抜けつつあるが、(インディーズ1作目の時は特に酷い) まだ基本的に何かの下位互換という立ち位置。 ただ、コンプライアンス重視のこの時代にM-2のような歌詞が書けたり、本人も "バンドマンだからいいじゃん" 的なスタンスで貫いてる所は評価できる。 作詞においてそこは他のアーティストにはない個性となっている。 しかし、M-8、9のようなメッセージを込めた曲においては薄っぺらさが全面に出てしまう。 発表時平均年齢20.5歳と、まだまだ若いし今後に期待。 >>551 すみません、アルバムタイトルに間違いがあったので、まとめの際などには訂正していただけると幸いです ごめんね、間違えて ✕ 歌にしてしまえば、どんなことも許されると思っていた 〇 歌にしてしまえば、どんなことでも許されると思っていた read.cgi ver 07.5.0 2024/04/24 Walang Kapalit ★ | Donguri System Team 5ちゃんねる