2013年に世界で初めて3D半導体の量産体制を構築しサムスン電子の歩留まりは飛躍的に上昇した。サムスン電子がインテルを超えて世界最高の半導体会社になるのには8年前の3D投資が決定的役割をした。
竹は竹の子を出すのに3年かかる。竹の子が出れば竹は3カ月で5メートル近く育つ。企業の研究開発投資も同様だ。これは成長の原肥であり未来に向けた貯蓄だ。ゼネラルエレクトリック(GE)が100年以上にわたり革新企業としてあがめられる理由も研究開発のためだ。
だが韓国企業の10年後は不安だ。研究開発投資が停滞しているからだ。上半期の韓国10大企業の研究開発投資規模を調査した結果、全売り上げに対し研究開発投資が占める割合は4.2%から4.1%に減少した。
投資規模は13兆3273億ウォンで前年同期の12兆7560億ウォンより4.4%(5713億ウォン)増えた。しかし売り上げ増加率ほどは増えず割合が下がった。現代・起亜自動車の場合、上半期に研究開発に1兆7018億ウォンを投資した。
売上額に対する割合は2.3%で前年同期比837億ウォン減った。売上額比の割合はフォルクスワーゲンの6.3%やトヨタの3.8%の半分にとどまる。米国・中国市場の不振とグローバル大手メーカーの合従連衡など急変する産業環境の中で研究開発投資を増やすには現実的に限界があったためと解説される。
グーグルやアップルと競争するサムスン電子の売上額比の研究開発の割合は7.1%で前年同期の7.5%より0.4ポイント減った。この割合は2015年の7.4%、2016年の7.3%から3年連続で下落した。
世界経済の不確実性と産業環境の変化は企業の研究開発投資をためらわせる原因に挙げられる。長い間続いた低成長と不況がまだ改善していない点も否定的だ。
高麗(コリョ)大学経済学科のカン・ソンジン教授は「2008年の金融危機以降の低成長の累積効果で研究開発投資余力が大きく喪失し、企業の投資意欲も少なからず折れた」と評価した。
韓国政府は事実上手を離している。政府は4大複合革新課題のひとつとして第4次産業革命を先導する革新創業国家を挙げたがまだ細部政策を出さずにいる。
最近海外企業は第4次産業革命を控え新技術を保有する企業を多く買収合併している。ところが韓国はこれすらも振るわない。国連貿易開発会議(UNCTAD)によると昨年のグローバル買収合併規模は8686億ドルに達した。
しかし韓国の海外直接投資(FDI)規模は昨年273億ドルで2012年の306億ドルから33億ドル減少した。
KAISTのイ・ミンファ招聘教授は、「雇用と所得増大は経済発展と技術革新の結果であり、原因になることはない。韓国は研究開発であれ買収合併であれ新技術の供給と需給がまともにできてない。政府の研究開発を大きく減らし、民間研究開発に対する支援を増やしてこそ新技術開発と技術革新が起きる」と強調した。
http://japanese.joins.com/article/523/232523.html