本章ではヒトモドキ、特に近年その生態が注目されている、チョーセンヒトモドキに
ついて解説いたします。

分類は、ヒトモドキ目 アジアヒトモドキ科 東アジアヒトモドキ属 チョーセンヒトモドキです。

主な生息域は朝鮮半島南部ですが、近年その生息域を世界各国に拡大しています。
朝鮮半島以外の地域に違法な方法で住み着くことも多く、その独善的な生態から
地域の人間との数々の軋轢を生じさせることも多く、いくつかの先進各国では
駆除対象の特定外来生物指定を受けており、いわゆる害獣扱いをされております。
また、朝鮮半島北部にはチョーセンヒトモドキの亜種であるマンセーヒトモドキが
生息しており、こちらについては別章で解説いたします。

主な生態としては、人間に対して常に被害側を装い、エサを大目に得ようと企みますが、
本性は気性が荒く自分の思い通りにならないと、チョーセンヒトモドキ特有の火病と
言われる癇癪症状を起こします。
普段の行動は、自分の排泄物で団子を作って戯れたり、排泄物を漬け込んだお酒を
嗜むなど、他の生物にはない排泄物への強い執着が見られます。
エサについては、飼育初期は哀れみを請うような態度を見せ要求してきますが、
慣れてくると段々、尊大・粗暴になってきて、飼育後期では人の口マネをして
シャザイだのバイショウだのと喚きたてて要求するようになります。
メスの個体は、シェンネンウラム!と鳴いてエサを要求することもあります。

外見は体躯に比べ大き目のアゴ(エラ)を持ち、釣り目がちの細く鋭い目をしていて
外見からは犬や猫のような可愛げは感じられず、飼育しても癒し効果は期待できません。
匂いも排泄物を口にする習性から酷く臭く、元々飼育には適しませんが屋内飼育などは
以ての外で、飼育するにしても屋外で檻を利用することを強く推奨いたします。
優れた人間や物・文化を羨む癖があり、失礼なことに優れた活動をしている人間に対して
チョーセンヒトモドキ認定をしたり、優れた物や文化に対して起源主張をしたりしますが
相手をしてはいけません。
交配については、血の近い個体との交配を好む傾向にあり、その特徴から同系個体を
つがいで飼育すると近親交配を繰り返し、あっという間に増殖しますので注意しましょう。