春田は咄嗟にしゃがみ膝を抱えて身体を丸め込んだ。


馬鹿みたいだが虚をつかれ過ぎて自分が全裸である事すら忘れていた。


バスタオルを頼んだだけなのに随分と卑猥な言い回しをされてより羞恥心が高まる。


さっきまで見下ろしていた牧と目線は近づいたが見つめ返す事なんて出来なかった。


「……な、なぁ…とりあえず服着ても良いか。お前もそのままじゃ風邪…」


なるべく身体を隠しながらシャワーを止め、脱衣場へ行こうと立ち上がりかけた所で牧に腕を強く掴まれ、そのままぐっと引き寄せられる。


「うわ…っ…!」


濡れたタイルの上でバランスを失った春田は

体勢を崩し、牧の胸へ飛び込む体勢となってしまった。


「いって…! おい、牧…!」