0893名無しさんは見た!@放送中は実況板で
2018/07/01(日) 16:25:53.51ID:jY0cuVAY「…ま、き……っ…」
制止の為なのか意味もなく名前を呼んでみたものの、自分じゃないみたいな掠れた声に情けなくなる。
男同士でキスしてるのに不思議と嫌悪感はない。寧ろ恐ろしい事に自制が利かなくなりそうな位気持ちが良い。
牧から逃げているのか、追いかけているのか次第に判らなくなる。
互いの唾液が混ざるその味は驚く程に甘くて、春田が我を忘れかけたその瞬間、牧は自分から離れていってしまった。
少しだけ呼吸を乱した牧にそっと頬へと手を添えられる。指の震えや涙はもう止まっていた。
「春田さん…」
先程まで触れ合っていた唇がすぐそこにある。
その距離をもどかしく感じている事に気付き春田は驚愕していた。
「今のは春田さんが悪いよ…この状況で他の男の話はしないで」
牧の綺麗な二重が忌々しげに歪む。
「今日…病院で、席を外してくれって言われた時、凄くショックだった」
思い起こせばあの時と状況はほぼ一緒だ。