訪日外国人は高速バスでどこへ行く 増便しても予約困難な路線、なぜそこが人気なのか

「昇龍道」は、中部運輸局が中心となり、2012(平成24)年から誘客を進めている広域周遊ルートです。
中部地方の地図は、石川県の能登半島を頭にして空に昇る龍の姿に見えます。
龍が中国人の間で縁起がいいとされていることにあやかってそう名づけられました。
「昇龍道」が成功するきっかけになったのが、2014年に名鉄バス、濃飛乗合自動車らが
外国人のみを対象に発売した「昇龍道高速バスきっぷ」です。
高速バスを乗り継いで中部国際空港〜名古屋〜高山〜白川郷〜金沢を旅行できるフリーきっぷで
この区間は「昇龍道」のなかでも特に自然が豊かなうえ
古い町並みなど日本らしさを感じられる観光拠点が点在していること
また高速バスを乗り継げばそれらを効率よく周遊できることから
大変な人気になりました。中国人のみならず
欧米からの観光客にも人気です(現在はコースを増やしたうえで「昇龍道フリーきっぷ」に改称)。

 それにより、名古屋〜高山間の高速バスは、2015年に1日9往復から12往復へと増便しました。
高山〜白川郷間も2014年から毎年のように増便を繰り返し
最大16往復(朝は30分間隔)と頻発するにも関わらず
多くの続行便が設定され、1便あたり最大6台で運行される人気ぶりです。