英BA、関空―ロンドン19年春に 直行便は10年ぶり
2018年9月21日 19:30 [有料会員限定]

英航空大手のブリティッシュ・エアウェイズ(BA)は2019年春に関西国際空港とロンドン・ヒースロー空港を結ぶ路線を運航する。
両空港を結ぶ直行便は日本航空が運航を休止した09年以来、10年ぶりとなる。欧州からの訪日観光客の増加が見込めるほか、関西から欧州へのビジネス客や観光客を取り込みたい考えだ。

19年3月末に始まる夏ダイヤから運航する。週4往復する計画だ。BAも関空とロンドンを結ぶ直行便を運航していたが1998年に運休していた。
日航の運休もあり、関西の利用客は羽田空港や成田空港、海外の主要空港で乗り継ぐ必要があった。12〜13時間の直行便を展開することで西日本の顧客を囲い込む。

同じ航空連合ワンワールドに加盟する日航はBAと提携しており、関空―ロンドン線も共同運航(コードシェア)となる見通しだ。

英国に欧州拠点を置く日本企業は多く、欧州連合(EU)から英国が離脱することで拠点をほかの国に移転することが懸念されている。実際パナソニックが欧州本社を英国からオランダに移す方針を示している。
ただ「欧州におけるロンドンの位置づけは今後も変わらない」との見方から就航を決めた。また関空は台風で大きな被害を受けたものの、運航便は再開しており問題はないとみている。

欧州各社は日本路線を強化する動きが続く。エールフランスKLMグループや独ルフトハンザグループのオーストリア航空、フィンランド航空などが増便や再就航を相次ぎ進めている。
15〜16年にテロ事件の発生などで低調だった欧州への観光需要が徐々に回復。17年に欧州からの訪日客も前年比7%増の150万人となるなど増加傾向が続く。