日本本土人の常染色体やミトコンドリアでは朝鮮南部とほとんど差がなく、
アイヌ人や沖縄人との差のほうがずっと大きいことは、
母系の大多数が渡来人の系列であることを意味している。
しかし、Y染色体の約半分がアイヌ人と共通であり、沖縄人とも似ていることから、
父系の約半分は縄文人由来なのである。つまり、父系と母系の頻度が異なっている。
日経サイエンス2007年6月号「対談 DNAで探る日本人の起源」の中で、
人類学者の篠田謙一博士の言葉を借りると、
「すると[渡来人は全員女だった]と言う話になるんです。
これは絶対あり得ない」というほどである。
母系の大多数がアイヌ人や沖縄人ではなく、渡来人の系列とは、
どうするとそうなるの?