オウギワシ、フィリピンワシなどは、ワシというより「巨大なタカ」であるという
人もいる。
ワシとタカの区別点というのは、生物学的にこれといった決まりは無いが、
・ワシの方が大きい
・ワシの方が翼が長く、開けた場所を滑空する能力に優れる。タカは森林内を
素早く向きを切り替えながら獲物を追うため翼が短い。またこのため、通常それほど
大きくない
 というのがある。
 森林内は平原に比べ獲物も小型なので、それほど大きくない。
 しかし、熱帯域では、熱帯雨林内で森林上層部、かなり隙間が大きな部分に
サル類が豊富にいるため、タカ型の生物が大型化出来、フィリピンワシのような
鳥が存在し得るのである。
 ワシ(eagle)やタカ(hawk)というのは、温帯域に住む日本や欧米人の概念
であり、熱帯域に住むオウギワシに対してタカとかワシとか分ける事自体に
無理があると考えるべき。オウギワシ属Harpiaの種と考えるしかない。

 熱帯は草原の生物もそれなりに大型になるが、さすがに100キロを越える生物はワシは
捕食できず、はばたいて飛べる限界である12〜15キロよりは大きくなれないのか。
素早く獲物を追う必要があり、大きさは更に小さく制限される。それで、オウギワシ
やゴマバラワシの7〜9キロが最大となる。