大網白里町神房の農業用調整池付近に生息していたカンムリヅルが、ハンターに射殺されたことが
22日までに分かった。東金署は、撃った市原市内居住の男性から任意で事情を聴いている。近隣住民
から親しまれていた鳥だっただけに、近隣住民は「絶対に許せない」と激怒。これまでにも民家に弾丸が
降ってくるなど被害に悩まされていたことから「禁猟区にしてほしい」と訴えている。

 東金署に通報した同町神房の倉持利和さん(71)によると、16日午後1時ごろ調整池付近で男性がツル
を引きずっていたところを発見。倉持さんが注意すると男性は「撃ってしまったのだから仕方ないだろう。
はく製にする」などと話し、名前も名乗らず車で逃走したという。

 通報を受けた同署は車のナンバーなどから22日までに男性を特定。市原市内のはく製製造店でツルの
死体も発見した。男性は撃ったことを認めている。

 付近住民によると、ツルは1年半ほど前から見かけるようになり地域内だけでなく、町外の愛好家が見に
来るなど親しまれていた。射殺されたときにも50歳代の愛好家男性が現場にいた。それだけに「ツルの
敵討ちをしたい」と憤っている。

 住民がハンターに憤るのはツルが殺されたことだけではない。狩猟解禁日の15日には、同地域で約20人
ほどのハンターが一斉射撃を行い、池から70メートルほどの自営業、飯田浩一朗さん(63)方の窓ガラス
や壁に銃弾が撃ち込まれた。

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