『新・ネットと愛国』 〜在特会のその後〜

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0001マンセー名無しさん2018/10/04(木) 07:24:37.45ID:WcJf7ezO
『新・ネットと愛国』(講談社電子雑誌「ネオ現代」連載)より

新たなネトウヨのリーダーが登場し、ヘイト活動が再活性化。その姿に、往年の高田誠を思い出した私は、高田の現状に興味を持った。
都心から1時間弱。埼玉県K市、今や日本人住民より外国人の方が多数派となったその都市の駅で私は電車を降りた。ケバブ屋台や簡体漢字の看板が
並ぶ商店街を通り、徒歩25分。高田が住むというアパートは川沿いの堤防近くに建つ外国人労働者も多数住む古びた木造トタン屋根のアパートだった。

訪問した私を見て「帰ってくれ!」と叫ぶ高田。しかし少しばかりの「謝礼」を持参したことを告げると、態度が変わり、部屋に招き入れられる。
風呂無し築50年六畳一間の高田の部屋には、段ボールなどが乱雑に置かれていた。こたつの上のノートパソコンは手垢が目立つ。
アパートの住人で日本人なのは高田と80代の独居男性だけで、他は外国人労働者だという。薄い窓からは耳になじみの無い言語で歌う子供の声が聞こえる。
10年ぶりに会う高田誠は、白髪が目立つが、意外と血色もよくあまり老けていなかった。若々しい、というより、都知事選で「桜井誠」の時間は止まっている
のではないか、私はそう感じた。しかし、現在の高田は足が若干不自由だという。

杖をついて歩く高田の姿に10年の月日の重さを感じながら、近所の一杯飲屋へ共に歩く。高田の話によると、この店は朝から営業しているそうだ。
私はホッピーを二杯と串揚げ、もつ煮込み、カクテキなどを注文した。ややうつむき加減で話しづらそうにしていた高田だが、アルコールが入りやや饒舌になる。

よほど久しぶりのアルコールだったのか高田は顔を紅潮させ2杯目を飲みだす頃には興奮気味に過去の武勇伝を語りはじめた。
「わたしはかつて日本を変える唯一の男と言われてたんですよ。」「私以上の朝鮮の専門家は日本に存在しないのですよ。日本の大学で朝鮮を研究している所は
ありませんから。」「私は韓国から反韓極右の総帥と恐れられてKBSのインタビューを受けたこともある。」「ポーランドのブダペストで開催された世界右翼大会に
日本代表として招待された。」「私は選挙で10万票を獲得したことがある。」高田の饒舌は10分少々続いたが、言えば言うほど現実との乖離が脳裏によぎるのだろう。
次第に口数が減って黙り込んだ。

0002マンセー名無しさん2018/10/04(木) 07:25:04.26ID:WcJf7ezO
私は言った「そろそろ帰りましょうか?」と。高田は黙って頷いた。勘定書きを店員に渡し、2000円をアリペイで支払った。高田はとぼとぼと背中を丸めて、
10数年着こんでいるだろう至る所が穴だらけのジャンパーに手を突っ込み帰路に着いた。言いにくいことであるが少々臭気が気になった。風呂に入る機会も
少ないのであろう。

アパートに着くと間髪入れずにケースワーカーの山田さんが2か月に一度の行動確認に訪れた。「就職の方はどうですか?いい仕事ありましたか?」
「高卒だから求人がなくてねー」先日死亡した安倍氏が首相だった時代に行われた大学無償化の影響で、日本の大学進学率は98%に達している。
日本人の若者が単純労働や3K職場に就職することはなくなった。だが、外国人労働者の受け入れが増加して、単純労働や3K職場の待遇は
私の近作でも述べたように、30年前より悪くなっている。高田のような高齢・無技能・無職歴の人々が、外国人労働者と職の奪い合いになり
そのしわ寄せを受けている厳しい現状がある。20歳代の失業率が史上最低を記録した一方で、60歳代の失業率は政府の巧妙な策で実態が
見えないようになっている。東京オリンピックだ、大阪万博だ、リニアの開通だのと浮かれていた我々に突きつけられた、社会の暗部だろう。

ふと部屋の片隅に目を移すと小さな小さな安物の仏壇が飾られていた。奇妙に思った私は高田がトイレに立った隙に中をのぞいてみたのだが、
南無妙法蓮華経と書かれたご本尊が祀られている。日蓮宗系の仏壇、それもおそらく創価学会の仏壇ではないかと思い、高田に尋ねた。
「五年前に大病で生死の境をさまよってから、信心に目覚めました。」ケースワーカーの山田さんも創価学会員なので気心は知れてるらしい。
「亡き池田大先生と原田名誉会長と共に、主体思想の実現のために馬鹿なチョッパリを洗脳してやりましょう。」高田が朗らかな表情でケースワーカーの
山田さんに話す。「その調子ですよ、高田さん。でも普段は創価学会員である事は内緒ですよ?共産党員になりすましてくださいね。」
山田さんの表情も明るい。「慣れてますから大丈夫ですよ。生まれてこの方日本人のフリしてきてますから、はははは。」高田と山田さんは笑った。
部屋の中をよく見ると「しんぶん赤旗」の古新聞が段ボール箱一杯に詰め込まれている。

0003マンセー名無しさん2018/10/04(木) 07:25:42.07ID:WcJf7ezO
「ははははは」 高田の自信に満ちた高笑いは見せ掛けだけではなかった。廃品回収をやってる近所のアフガニスタン人と懇意になり「赤旗」や
「前進」や「解放」などを分けて貰い、共産党シンパである偽装に余念はなかった。しかし高田の偽装はこれに留まらなかった。しかも、なんとそれは
極右差別主義団体である在特会を立ち上げる前から始まっていたことを、私はこの後思い知る事になる。ケースワーカーの山田さんは帰って行った。

「けっ、キチガイ学会員め!大作の糞でも喰って死ねばいいのに。」高田は一転して山田さんの悪口を言い始めた。「創価学会員というのはもちろん偽装です。」
「あんな池田大作など糞朝鮮人(くそチョソンじん)の人間白丁野郎(インガンペッチョンノム)を崇拝している、犬の子供(ケーセッキ)のような輩なんて
全く話になりません。」私は高田に尋ねた。なぜ創価学会員のフリをしているのかと。「創価を利用しているんです。創価だと役所の審査が甘くなる。
創価の人脈を使えばほとんどフリーパスです。」高田は市会議員の名刺を数枚見せてくれた。私は唖然とした。公明党、共産党、そして密かに中核派と
通じている議員やJR東労組の議員まで含まれていた。

そんな時、高田の今時滅多に見かけないスマートフォンが鳴った。在特会を共に立ち上げた在日帰化人の新井からだった。二人はかつて一旦袂を別れたのだが、
その後も同胞のよしみでつながっていた。実は在特会結成の出会いの場であった国際勝共連合原理研究会に今でも月に1回ペースで参加している。在特会の
主要メンバーはほぼ全員が原理研究会の出身であった。勘の良い右派の人物が在特会の背景に怪しい物があると気づいたので、偽装工作として新井などの
幹部が姿を消したり、一部の幹部が仲違いしたような「演技」をしていたのだ。在特会の後に結成された日本第一党も同じである。

国際勝共連合とは統一協会内の部活動的な自由参加の組織で、どのようにして日本の保守層を仲たがい分裂、喧嘩別れさせるかの戦略を練る部隊であり
原理研究会はその勉強会だ。統一協会には騙されたり弱ってる所を付け込まれて入信した日本人も3〜4割いるが、勝共連合は朝鮮血統のみで構成される。
表向きは韓国系で保守と触れ込んだが、蓋を開ければ文鮮明と金日成の主体思想を実現するための北朝鮮の工作部隊の一派だ。

0004マンセー名無しさん2018/10/04(木) 07:26:06.60ID:WcJf7ezO
馬鹿を騙すのは簡単だがある程度博識な人間をも騙すにはデマに信憑性を持たす必要がある。信憑性のあるデマを流す秘訣は7〜8割の真実、史実を元にして
作り話の尾ヒレを付けて貶めるのが王道である。これだと7割の部分でかつて読んだ、勉強した史実が含まれている為、知識層でも引っかかりやすい。陰謀論や
都市伝説も全てこの手法を踏襲している。

高田のかつての盟友の話も聞きたいと考えた私は、関西を訪問した。品川から奈良まで55分、乗車前に購入したシュウマイ弁当を食べ終わる前に到着してしまい、
旅情を感じる暇もなかった。京都行きの連絡特急に乗車してシュウマイをビールで流し込む。西村斉のかつての住所を訪ねたのだが、彼はそこにはいなかった。
住人の話によると西村は三度目の逮捕の後に離婚を言い渡され、財産のほぼ全てを慰謝料と養育費として差し出すことになり両親からも勘当されたらしい。神戸刑務所で
服役中に文仁天皇の即位に伴う恩赦で釈放された後は、新聞拡張団で働いていたものの解雇され、カンボジアへ渡航するまでは足どりをたどる事が出来たが、
その後は音信不通となっている。

同じ足で大阪へ向かい、荒巻靖彦が経営していた堂山町の「愛国バー」の跡地へ行ったのだが、外装も店名も変わっていた。「会員制」のプレートがかかっていたが
店内に入ると、店主が知っていることを話してくれた。店主はカルデロン=トミナリというフィリピン系日本人で、高田のことも「若い頃に色々あって」多少は知っているそうだ。
その店はいわゆるゲイバーで、六尺ふんどし姿の中年男性が闊歩する中での取材であったので、目のやり所に困った。

現在の店主がこの場所に店を構えたのは三年前で、店主はその際に前の店主に対する礼儀として荒巻と挨拶を交わしたそうである。最初に会った際は、目がうつろであり
何かにおびえたような感じでボソボソと「ロスチャイルドとネルソン・ロックフェラーのユダヤに支配された朝鮮総連の暗殺部隊が自分を集団ストーカーしている。」と話していたのが
印象的であったそうだ。荒巻は集団ストーカーが如何にして、自分の脳内を盗聴して電磁波攻撃を行っているか語っていた。荒巻が白髪混りの頭にアルミホイルを巻き付けていた
奇矯な姿は、忘れられないそうである。話が通じたか確信が持てなかったために再度荒巻と会った際には、目が充血していた。

0005マンセー名無しさん2018/10/04(木) 07:32:55.14ID:WcJf7ezO
「パメラポンドゥのヨーズニネィジャーに追われている」と荒い息の荒巻は説明した。荒巻の背中には何に使うのか、パラボラアンテナが装着されていた。理由は分からないが、その後は
中国語で話しかけてきたので、ほとんど話は出来なかったと店主は語っている。

最後に近年台頭しつつある若手保守論客にインタビューを申し込んだ。取材相手の若手保守論客は匿名を条件に応じてくれたので仮にK氏と呼ぶ。「在特会ですか?私たちの先輩と
してある程度の敬意は持っています。もちろん彼らの行動の全てが肯定出来るわけではありませんが。」落ち着いた口調でそう答える。K氏は「保守主義と排外主義は本来別の思想なのです。
私たちは排外主義に陥らないように、日頃から気をつけています。」とも語った。

高田のかつての盟友で、ただ一人元気なのは瀬戸弘幸氏だった。新しいネット右翼団体ができると聞けば、押しかけて、強引にマイクを持ち、演説を始める上、農作物加工品の
営業活動までするので、内心では嫌っている人も多いが、それでも貴重な参加者なので追い出されるようなことはないという。瀬戸氏はハーケンクロイツの旗を掲げて、にわか者のネット右翼に
ネオナチ思想を吹き込み、それに影響される者も何人か出てきて、新興ネット右翼団体のイメージダウンになっているのだが、90歳近い老人に反抗するのははばかられると、
誰も止めることが出来ない。

0006マンセー名無しさん2018/10/05(金) 17:33:37.60ID:qEnJrcEc
3行で

0007マンセー名無しさん2018/10/11(木) 11:43:31.81ID:JHI4TvTD
むしろ本格的な長編で

0008マンセー名無しさん2018/10/12(金) 17:47:51.00ID:fNdueMyh
グルメ豚の死ぬ死ぬ詐欺
https://pbs.twimg.com/media/DomVmGjUwAAwcHe.jpg

0009マンセー名無しさん2018/10/18(木) 16:32:58.35ID:R5+Uuzzh
くこけ?🐤

0010マンセー名無しさん2018/10/27(土) 14:35:39.47ID:KVoAyo+S
在特会のせいでヘイトスピーチ禁止法が出来た
http://lavender.5ch.net/test/read.cgi/korea/1540614141/

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