アラーキーの「写真ノ話」って本に、写真の撮り方とか写真とは何かということについて、母親が
死んだときと、父親が死んだときに撮った写真を引き合いに出して語ってる部分があってさ、
一部分だけ抜粋すると、

(前略)
アタシが見たくない、彼も見せたくない、残したくない顔は、切っちゃうわけ。長患いで情けない顔に
なっちゃってるからさ。こういうときの顔撮ってると、ずっと残っちゃうから。忘れたければね、顔を
撮らなきゃいいんだよ。写真撮るとね、どうしても思い出しちゃうから。
で、顔をトリミングする。切っちゃう。フレームアウトする。
(以下略)

さっきの番組で増山さんが同じようなこと言ってるのな。
「悲しいところや悪いところは一つも撮っとらん。」「写真は残るから」(以下略)

上手く撮ろうとか考えてないとも言ってるけど、それでいて心構えみたいなもんがアラーキーと同じような
境地に到達してるのな。凄い写真が出来るわけだわ。