ニコンが壊れて使えないという戦争写真家のエピソードは
誰やらかが、ニコマートFTを地面に叩きつけて「こいつの所為で俺は傑作を逃がした」と吠えた一件のことだな、多分。
発売当初のニコマートは巻き上げ系がヤワで報道の現場で使えるような機種ではなかった。
日本光学はこの欠点を修正したFTnを出し、以後ニコマートは壊れないカメラ、なんて評価を受けるようになる。

ニコン自体は、朝鮮戦争のあとS2が登場し、それからSP、S3が続いてニコンは世界中の報道カメラマンの信頼を受けた世界のブランドになる。
Fは59年の登場だが、ほどなく報道の第一線で使えカメラとして信頼を得、
その証が、東京オリンピックでの三角頭のFとニッコール超望遠群の砲列写真。この写真は写真界を賑わした。