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ペルシャン・レッスン 戦場の教室-Persian Lessons-
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0052名無シネマ@上映中垢版2022/12/04(日) 03:34:24.88ID:RAkdXDSh
やがて収容所が開放され、ジルは捜査員に「25000~30000人がいた」と話す。「名簿を見てもらえれば」と。
それらが焼き払われたと告げられた彼は、静かに、記憶した一人一人の名前を呼びはじめる。音楽が無いなか、名前だけが響く。

それは、映画の終わりでありながら、今へ続く道のようだった。

かつて、イスラエルのホロコースト記念館ヤドバシェム(記憶と名前……という意味)を訪ねたとき、ある建物に入った。
天井が果てしなく高い塔の内側に無数の顔写真が貼られ、名前が読み上げられていた。犠牲になった子供や青年の名前だった。
全員の名前を聴くのに、数か月かかるそう。
生き延びた人たちは、そうして、名もなく人生を絶たれた人を覚えてきているのだった。

気持ちは言語化することで伝えられる。人やものは名前をつけることで、記憶に残る。無にはならない。
戦争被害も、こうして映画にされることで語り継がれる。
自分自身も長い歴史の一人であることを言語化して考えさせられる映画だった。2時間超がとても短く感じられた。
0053名無シネマ@上映中垢版2022/12/05(月) 04:17:44.92ID:XxnkvhDG
戦場のメリークリスマスを思い出した。
戦時下で「そうあらねばならなかった」人びととそうあらねばならなかった人に「ないものとされた」数え切れない人々のことを静謐に語る映画だった。

原作の短編小説の題名は„Erfindung einer Sprache“ (ある言語の発明)。2020年のコロナ禍、ドイツ留学経験者である中国人の友達から「面白かった」と教えてもらって以来公開を楽しみにしていた作品。
期待しすぎた感は、正直ある。けど、ラストシーンが全部持っていった感じ。



エンドロールで示される撮影場所にモスクワやベラルーシ、とあって心がきゅっと硬くなった。そうか、まだ撮影時も本国での公開時も、ロシア=ウクライナ戦争は始まってなかった。今この瞬間もこの映画のユダヤ人のように苦しんでる人がいるのだろうけど、わたしは何もできない。祈ることと寄付することしか。ごめんなさい。
0054名無シネマ@上映中垢版2022/12/06(火) 04:43:56.39ID:FLTqaCUl
なんでこんなに上映館が少ないんだろう。勿体ない。しかも今日行った映画館は1日1回しか上映してない。週末であることと相まってほぼ満席状態だった。上映回数しかり、上映館も増やせばいいのに。
コッホ大尉が降り立った、あそこはテヘランの空港だったのだろうか。自分の話すペルシャ語(?)がまるで通じてないのを理解した時の絶望感たるや。あいつを解放してやったのに。その時ジルに対して何を思ったのだろうか?二人は一瞬理解し合えたのかと錯覚してしまうかも知れないが、やはり加害者と被害者を隔てる壁は、永久に壊れることのない厚い壁だった。
コッホ大尉がああいう結末になって自業自得と言っちゃそれまでだが、入党した経緯を聞くと根っからのナチス信奉者ではなかったと思う。何かにつけて所長ら幹部連中とは別行動をとったりしてるし。自分は軍人ではなくあくまで料理人であるという自負の方が強ったのではなかろうか。怒りに任せてジルに過激な暴力を振るったのは、戦争がコッホ大尉を狂気にしたのではないかと想像する。
ジルはペルシャ語もどきの単語を作るために収容者の名前と紐づけて暗記していった。それはジルが生きるために必要な効率の良い作業であった。その結果、2840名もの収容者の名前を正確に記憶していた。ラストシーン。この物語がどの程度事実を反映しているか分からないが、ジルは尊い犠牲者を後世に伝える語り部になった。胸打たれるシーン、良いエンディングだった。
0055名無シネマ@上映中垢版2022/12/23(金) 12:58:18.71ID:2BChLFhs
評判いいのかロング上映してるな
0056名無シネマ@上映中垢版2022/12/23(金) 13:09:10.65ID:r7rvLyKo
>>14
最後はなぜか涙がこみあげてきた。覚えていた名前、それらはもうこの世にはいなかった。
0057名無シネマ@上映中垢版2022/12/23(金) 13:20:08.22ID:r7rvLyKo
>>38
連合軍に強制収容所に来られたら自分たちがやってたことばれて自分が処刑されるから証拠燃やしに没頭しててそれどころじゃなかった。
0058名無シネマ@上映中垢版2022/12/24(土) 11:43:18.34ID:wxghdQ2T
あの大尉どうやって米ドルを手に入れたんだろうね。
それと最後に分かれた雪原はフランスでしょうか。ドイツ国内でしょうか。
0060名無シネマ@上映中垢版2023/01/13(金) 23:53:52.46ID:vxtZSodl
面白かったよ
ウクライナの件もあるし戦争関連は忌避されがちなのかね
流石にもう少し公開規模大きくてもいいと思うわ
0061名無シネマ@上映中垢版2023/01/13(金) 23:54:48.88ID:2Z4Xp13z0
キノシネマは営業下手なんだろうな
0062名無シネマ@上映中垢版2023/01/21(土) 08:46:43.62ID:TPGdug9G
上映直前までコメディだと勘違いしてて、心の準備もないまま見てしまって、めちゃくちゃになってる
三谷幸喜の笑の大学のビジュアルとなんか似てたから……

塚サンで見たのだけど、劇場の階段に貼ってる映画紹介でシリアスな作品だって気がついて、
映画冒頭のトラックから出して銃殺するシーンで「わーーあーーわーーーやめてーーーー」って心底こわくなってしまった。

がっつりホロコーストを扱った作品だったけど、出てくる人物はみんな良くも悪くも「普通」の人間だった。
登場人物達の感情は私にも身に覚えのあるような、友情や嫉妬や差別心だったりで、あまりにもただの人間だったから、私も画面の中の人と同じようなことをする人間なんだって言われてるみたいでかなりきつい。

それと恐怖で抑圧されている側には綺麗事なんてないんだっていうこと。
支配側が情を感じたって、ジルからしたら生きるために従わなくてはいけないだけのことで、その情すら数時間でひっくり返るかもしれない不確かなもので、そんなの定型文のドラマみたいに情を返せなんて無理だよな……

この作品を見て、差別は良くないとか人を殺すのは良くないとか手放しで批判できる人間になりたかったけど、あの映画見てそんなこと言える人間になりたくない。
私はどの登場人物にもなり得る。
権力をかさに人を傷つけるかもしれない、恐怖で従属するしかなくなるかもしれない。
現に今の生活の中で、明確に差別して冷たい態度で接してしまう属性の人がいる。
この作品を見て、しんどい気持ちになってるのに、私は私の生活も性格も変えられない。

この作品を見て、めちゃくちゃくらってるのに、こんなの一時的なもので明日にはまた差別心を拭えないまま生きていくのがわかってるから、そんな自分が映画見て心を動かす意味ってなにって思う。
ジルが2480人の名前を暗唱する最後のシーン、「隔たる世界の2人」のエンドロールを思い出して、人間なんてこの先も変わらないんだろうなって感じる。私も同じ人間で変われなくてしんどい
0063名無シネマ@上映中垢版2023/01/21(土) 09:27:04.43ID:HWIg15gG
虐殺から逃れるために自分はペルシャ人だと偽って、ペルシャ語をクラウスに教えることになるのだが、そのいつバレるかという緊張感より、偽のペルシャ語の元ネタにしたユダヤ人の名前を全て記憶に留めていて、戦後廃棄され失われた名簿の代わりに、それを復唱していく最後の場面に胸が熱くなる。

命にはそれぞれ大切な名前があったのだ。

ユダヤ人虐殺についての物語はいつも悲痛で憤りを感ぜずにはいられないのだが、事実に基づいたストーリーとして、民族主義が如何に悍ましいことか伝える作品だと思う。
0064名無シネマ@上映中垢版2023/01/22(日) 06:50:55.62ID:bFeBIOUU
途中まで面白いんだけど、ピンチの切り抜け方が「他力」ばかりになってつまんなくなった。そこは主人公の機転で乗り切っていかないと。

特に本物のペルシャ人が現れる最大のピンチを親切にした他人が殺してくれて切り抜けるくだりはダメ。完全に他力だし、しかも罪のないペルシャ人を殺しても何の呵責もなさそうなのもダメ

言葉を名前の名簿をつかって考えだすとこも面白いけど、ちょっと無理がある。冒頭で記憶力が異常にいいとかいうフリが必要
0066名無シネマ@上映中垢版2023/01/22(日) 18:12:48.22ID:33R25fI3
終始緊張感がすごい
将校たちがヘラヘラ恋愛話したり上官の愚痴とか言ってる裏でユダヤ人を機械的に殺しまくってるのが怖すぎる
最後に一人一人のユダヤ人の名前を読み上げる描写から、同じ人間とは思えないくらい雑に殺されていったユダヤ人にも名前があって生きてた事を感じさせられて、ウッってなった

最後の終わり方を見て、やっぱナチスの粛清に関わった人間に救いを与える描き方は社会から許されないんだろうなあとメタ的に思った
血とかの生々しい描写が少なくて、残酷さは少なかったのでこの手の作品にしては意外と見やすい
0067名無シネマ@上映中垢版2023/01/22(日) 22:37:17.21ID:8GHFbwmb
どこまで事実なのか分からないが、事実に基づいた物語との事。

最初は、タイトルからうっかりコメディ要素もあるのかと思っていたが、全くそんなことはなかった。冒頭すぐに訪れる銃声で、そんな映画ではないと突きつけられた。

一つの着想が全体に影響しているストーリーと脚本がすばらしく、とても良いエンターテイメントにも仕上がっていると思う。

ペルシャ人を偽るジルだけではなく、所長やナチス側も丁寧に描かれているのが良かった。

所長の背景を知ったからか、徐々に親交を深めるジルと所長を長いこと観ていたからか、「ジルと所長の間に友情はあるのか?」と考えてしまっている自分もいた。

ペルシャ語の授業をするジルに、食事や缶詰をくれた所長は、最後にも彼を助ける。

そこには、多少なりとも友情があり、ただペルシャ語を教えて欲しいだけには見えなかった。

だが、ジルからすると、仲間を殺され残虐を繰り返す悪でしかない。

「ただの名前もない人の命の方が尊いですよ。
 彼らは、誰の命も奪っていない。」

ジルの言葉が忘れられない。

二人に友情があるかもと、少しでも思ってしまった自分には、まだ戦争の残酷さが分かっていないのかもしれない。

終始緊張感のある演出で、観るのが疲れる映画かもしれないが、一度は観てほしい。

ずっと重い空気だった分、エンディング後のカタルシスも大きい。

映画館を出た後の「良い映画観たなー。」みたいな鑑賞後の人たちの空気がとても良かったのは、そのせいだと思う。

「良かった。」という空気はあるのだけど、何が良かったのか、、。

何より多くの人は亡くなっているし、何が良くて、何が悪かったのか。所長は悪人なのか。

鑑賞後にしばらく考えてしまう良い映画だった。

その日の夜は、そのまま隣の街に行って、別の映画を観ようと思っていたけど、この余韻に浸ろうと思って、すぐに帰った。

誰が悪い訳でもなく、戦争だけが悪なのだろう。
0068名無シネマ@上映中垢版2023/01/23(月) 02:42:52.02ID:Pnkl+Eii
生き残るために架空の言語を生み出すという設定の時点でもう勝ってる。観てよかった〜
技能を評価されたユダヤ人がSS将校の計らいで生き残るという設定は『戦場のピアニスト』を思い出す。

今まで観たナチス映画と異なり、ドイツ軍の憩いの場や恋愛模様も描いているのが斬新だった。
鬼畜もまた同じ人間なのだ。もちろんそれが免罪符にはならないが。

実話を元にする とのことだけど、ほとんどは創作だと思う。どのあたりが史実なんだろう?

コッホ大尉の惨めさが愛おしい。
寝る前に単語帳で復習してる姿が可愛いだけに、「ラージ」で鬼神の如き表情に変わったときのギャップがえぐい。

「ナチなのに良い人」と安易に描かず、ジェノサイドに加担した罪をしっかり背負わせた点が潔い。
次第にジルに心を開いていくコッホと対照的に、ジルの表情は常に冷ややか。最後まで欺くべき敵との姿勢を崩さなかった。
彼とジルが最後に交わした「良き人生を!」がドイツ語ではなく、二人の共通言語だったら更に痺れたな。

弟の恩人の為とは言え、新入りペルシャ人の喉を容赦なくかっ切るお兄ちゃん怖すぎる。収容される前は暗殺部隊だったのかもしれない。
ていうか彼はなぜジルのペルシャ語がでっち上げであることを知ってたんだろう。打ち明ける描写なかったよね?

あと、地雷原近くでジルを引き留めたイケオジまじで何者?
猟銃片手にタバコと酒嗜みながら悠々と過ごす姿が格好良すぎた。
パスカル・エルソという俳優らしい。あまりに只者ではない風格が漂っているので、絶対に重要なキャラだと思ってたら再登場なし。もしかしてジルの空想上の存在?

コッホが言った「なぜ名もなき囚人どもを庇う!」というセリフと対を成すように、一人ひとりの名前を読み上げていくラストシーンは感涙。
0069名無シネマ@上映中垢版2023/01/25(水) 08:44:48.59ID:zr/LariJ
生き残るために架空の言語を生み出すという設定の時点でもう勝ってる。観てよかった〜
技能を評価されたユダヤ人がSS将校の計らいで生き残るという設定は『戦場のピアニスト』を思い出す。

今まで観たナチス映画と異なり、ドイツ軍の憩いの場や恋愛模様も描いているのが斬新だった。
鬼畜もまた同じ人間なのだ。もちろんそれが免罪符にはならないが。

実話を元にする とのことだけど、ほとんどは創作だと思う。どのあたりが史実なんだろう?

コッホ大尉の惨めさが愛おしい。
寝る前に単語帳で復習してる姿が可愛いだけに、「ラージ」で鬼神の如き表情に変わったときのギャップがえぐい。

「ナチなのに良い人」と安易に描かず、ジェノサイドに加担した罪をしっかり背負わせた点が潔い。
次第にジルに心を開いていくコッホと対照的に、ジルの表情は常に冷ややか。あくまでコッホは欺く相手という認識を崩さなかった。
彼とジルが最後に交わした「良き人生を!」がドイツ語ではなく、二人の共通言語だったら更に痺れたな。

弟の恩人の為とは言え、新入りペルシャ人の喉を容赦なくかっ切るお兄ちゃん怖すぎる。収容される前は暗殺部隊だったのかもしれない。
ていうか彼はなぜジルのペルシャ語がでっち上げであることを知ってたんだろう。打ち明ける描写なかったよね?

あと、地雷原近くでジルを引き留めたイケオジまじで何者?
猟銃片手にタバコと酒嗜みながら悠々と過ごす姿が格好良すぎた。
パスカル・エルソという俳優らしい。あまりに只者ではない風格が漂っているので、絶対に重要なキャラだと思ってたら再登場なし。もしかしてジルの空想上の存在?

コッホが言った「なぜ名もなき囚人どもを庇う!」というセリフと対を成すように、一人ひとりの名前を読み上げていくラストシーンは感涙。
0070名無シネマ@上映中垢版2023/01/25(水) 08:45:07.13ID:zr/LariJ
第二次世界大戦中、自分はペルシャ人だと嘘をついて射殺を免れたユダヤ人ジルの強制収容所でのお話です。

彼はペルシャ語を習得したいと言うコッホ大尉に、知りもしないペルシャ語を教えることになりました。
「1日4語ずつを毎日覚える」という計画をたて、大尉はジルに教えられたデタラメの言葉で単語帳を作っていきます。でもジルには紙も鉛筆も与えられません。適当に創作していたらすぐに限界がやってきます。嘘がバレたら殺されるという緊張状態で、ジルはある事柄と関連付けて言葉を創作する方法を見つけました。
そしてその方法が後に大きな感動を呼び起こすんです。

もうず~っと緊張しっぱなしでした。コッホ大尉って教えた単語は確実に暗記しちゃうんだもん。彼は彼で、戦後の自分の生き方を真剣に考えていて、その実現のためにペルシャ語は必要だったんです。彼が覚えた2840もの言葉とは、、、

わりと無機質に描かれがちなナチス兵たちですが、ここでは人間味が感じられる部分も見られました。
劇場鑑賞に間に合ってホントに良かったです。
0071名無シネマ@上映中垢版2023/01/26(木) 22:55:08.89ID:kSt5U93X
見応えある作品でした。 戦争中の収容所を舞台にしているのだけれど、最初からサスペンス含みのお話で、人と人との間の「権力」というものについて語っていて、これは僕たちにも大いに関係のあることを扱ってもいる。 なお、この映画は冒頭で「事実をもとにしている」というような字幕が出ますが、劇場パンフレットでの監督のインタヴューによると、原作は戦後すぐに著者が友人から聞いた話をもとにしているとのことで、事実がそのまま書かれているのではなくて脚色されているらしいし、映画の方も実在の人物の史実を描いているわけではない模様。 監督は、似たような話は数多くある、という言い方をしています。 ナチスの非道さや戦争の悲惨さを描いている、とは言えますが、僕はこれを日常の延長線上の話として見ました。ここで描かれているのは、僕たちの身近でも起こりうることだから。
僕はこの映画、まるでイソップ童話のような教訓が込められた話だな、と思いました。 ナチス親衛隊の制服を着た途端に抱く優越感や、制服が持つ「権威」(それは「暴力」によって守られている)をまるで自分自身の力や生まれながらの特権だと錯覚してしまう恐ろしさ。だが制服を脱げば、ただの人。制服を脱いだ時、その人物の本質が現われる。軍服を着ていなければ出てこなかったかもしれない横暴で冷酷な面。本人はそれを自覚していない。
0072名無シネマ@上映中垢版2023/01/26(木) 22:55:31.13ID:kSt5U93X
ここで罪を犯すナチス関係者たちは、一方では「普通の人」だということ。つまり、この映画を観ている私たちもまた陥る危険がある罠だということだ。 人々に心の余裕がなくなっている今現在、私たちがくれぐれも心しなければならないことをこの映画は静かに、しかし強く訴えかけている。 看守のエルザを演じるレオニー・ベネシュは海外ドラマ「80日間世界一周」や
木村拓哉も出演する「THE SWARM(ザ・スウォーム)」に出演しているそうだけど、どこか若い頃のジョディ・フォスターを思わせる目許が印象的だった。 コッホ大尉から雑な仕事ぶりをなじられてユダヤ人である主人公に自分の任務を取って代わられたことに怒り、無関係なユダヤ人女性の手を熱せられた鉄板で焼いて憂さを晴らしたり、ユダヤ人たちが苛酷な労働をさせられて強制収容所で殺されたりしている中で我関せずとばかりにイケメン兵長とイチャついているエルザは一見損な役回りだけど、
彼女の存在そのものが人間の残酷さ、冷淡さと無関心ぶりを象徴しているようでもあった。 エルザが調子に乗って兵長のマックス(ヨナス・ナイ)を同僚から奪い、以前付き合っていた司令官(アレクサンダー・バイヤー)のアソコの大きさをマックスの前でからかったことをバラされて最前線に送られる様子はまるでコメディだ。 連合軍が攻めてくる直前にコッホ大尉の逃亡に気づいて司令官に報告するも、「兵長君は他にやることがないのかねぇ」と言われてしまうマックスも同様。彼は戦後、
自分の犯した罪を隠してしれっと市民生活を続けたのだろうか。 ラース・アイディンガー演じるコッホ大尉は非常に興味深い人物で、制服の権威に守られた彼は戦争が終わったらイランのテヘランで料理店を開きたいと思っている。彼はもともと料理人だった。
0073名無シネマ@上映中垢版2023/01/26(木) 22:55:48.00ID:kSt5U93X
だが、そんな彼はある時ナチスに入党した。さしたる理由もなくただ親衛隊に魅せられただけだった。思想的な何かがあるわけでも使命感に突き動かされたのでもなく、なんとなく彼は大尉にまで成り上がった。
主人公のユダヤ人・ジル(ナウエル・ペレーズ・ビスカヤート)をペルシャ人だと信じ込み、最後にはそれがすべてウソだったことを知るのだが、おそらくはコッホ自身、ジルがペルシャ人だと「信じたかった」んだろう。 だから、部下のマックスからいくらジルはユダヤ人だと言われても聞き入れず、
一度はジルのミスで彼が嘘をついていたことに気づいて激昂し、強制労働の現場に送っても、わずかな希望にすがって再び彼をペルシャ人だと思い込もうとした。 自分がそう願えばいつかかなうのだ、と思っているところは人間として実に愚かだ。その幼稚な内面を制服で隠して、部下を怒鳴りつけたり褒美に与える缶詰で服従させようとする。「ナチス親衛隊大尉」という地位、身分にあぐらをかいてそれを自分一人のために利用した。
結果的にジルを救ったにもかかわらず、自身は捕らわれてしまったコッホはちょっと気の毒にも思えるが、彼は映画の最初のジルと同じ立場になったのだ。 コッホの愚かさと弱さは、僕たち「普通の人々」が持っているものだ。 戦争がなければ、彼は無害な一介の料理人で生涯を終えていたかもしれない。だが、持つべきではない偽りの力を持ってしまった時、人は善人の仮面を外す。 この映画の“教訓”とは、コッホのあの振る舞いの中にある。
0074名無シネマ@上映中垢版2023/01/27(金) 13:23:13.15ID:dfjMh28M
見ていてすごく引き込まれた。
何か間違いをおかさないか、呼吸することすら躊躇われるくらい緊迫した雰囲気のなか生き延びるための究極のレッスン。
残酷描写も多くて、かなり見るのに疲れたが見てよかったと思えた作品
0075名無シネマ@上映中垢版2023/01/27(金) 21:32:07.22ID:7FMDSKbA
主人公が運と頭脳でいつもギリギリのところで生き延びていく姿にハラハラドキドキが止まらなかったです。

イタリア人兄は妹と弟を守ると言うような発言をしていたのにあっさり殺されてしまって本当にいいのだろうかと思いました。最後まで一緒にいてほしかった。

収容者の名前から単語を作っていくシーンでは一瞬しか映らない収容者にも感情移入してしまいました。
最後に主人公が2000人以上いる収容者の名前を言っていくシーンも良かったです。
0076名無シネマ@上映中垢版2023/01/28(土) 00:34:58.14ID:ET6dfnkt
生き延びるために紡いだものは・・・?

見事な物語です。それはそれは見事なラストに結実していく素晴らしいドラマでした。
イタリア人兄弟捕虜が絡むエピソードだけはちょっと首を捻ってしまいましたが、それ以外には文句のつけようがなかったですね。

ホロコーストを題材にした作品は多くありますが、その中でもかなり異色な作品ではないでしょうか?短編小説に着想し作られ、「実話に基づく」とクレジットされていますが、実話部分をパッチワーク的に使っているんじゃないかなぁ?って思います、あくまで想像ですが。お話はなかなかの奇抜さを見せてくれます。奇抜ではあるものの、「あぁ、あるかもなぁ」って気分になってどんどん引き込まれていくんです、不思議ですが。
「嘘だろう!」って言いたくなるような物語なんですが、ホロコーストの日常、ナチスドイツ軍の日常が妙に人間臭く、リアリティがあることとサスペンスタッチで展開することが相まって引き込まれちゃったのかもしれません。綿密な取材も重ねたようですしね。

主人公はもちろん余裕がありませんから自分が生き抜くために必死です。死に物狂いで生を見出します。ですが、彼が最終的に行き着いた心情が一体なんだったのか?彼が生き抜くために紡いできたものはなんだったのか?そして「紡いできたそれら」が最後にもたらすものはなんだったのか?ラストを見て、そこに大きな大きな制作側のメッセージがあるように思えてしかたないのです。

人が居たから、生きていたからこそ歴史は作られ、紡がれ、継がれていくのだと。決して無かったことにもできないのです。背負っていくものなのです。爽やかな感じもありつつ、重い、それは重い問いかけをしてくれる作品だと思います。
0077名無シネマ@上映中垢版2023/01/28(土) 12:12:12.74ID:EZrYdDun
2020年のドイツ映画(129分、G) 原作はヴォルフガング・コールハーゼの短編『Erfindung Einer Sprache(言語の発明)』 生き延びるためにペルシャ人を偽ったユダヤ青年とナチス将校の交流を描いた実話ベースのヒューマンドラマ 監督はヴァディム・パールマン 脚本はイリヤ・ゾッコン
物語の舞台は1944年のドイツ領フランス そこでナチス親衛隊に囚われたジル(ナウエル・ペレーズ・ビスカヤート)は、同じく捕虜になった男と「ペルシャ語の本と食糧」を交換することになった その後、ジルは強制収容所に運ばれ、処理されようとしていたが、死んだふりをしてやり過ごそうとしたところ、SS兵士のマックス・バイヤー(ヨナス・ナイ)にその偽装を見破られてしまう ジルは咄嗟に「ユダヤ人ではない」と嘘をつき、所持品のペルシャ語の本によって、ペルシャ人として扱われることになった 彼を保護したのはSS大尉料理番のクラウス・コッホ(ラース・アイデンディガー)で、彼は戦後にテヘランに渡って、兄と一緒に料理店を営む夢を持っていた そこでコッホは、
他の捕虜と同様に仕事をさせながら、自分の部屋に彼を招いて、ペルシャ語のレッスンをさせようと考えるのである もとよりペルシャ語など話せないジルだったが、本の所有者レザになりきって、コッホにペルシャ語の単語を教えていく 言葉を生み出すことはさほど難しくはなかったが、作り出した言葉を覚えるのは容易なことではなかった ある日、捕虜のリスト作成を命じられたジルは、給仕係をしながら「捕虜の名前をモジる」というアイデアを思いつく そして、各囚人たちの特徴をそのまま言葉の意味として関連づけて覚えていこうと考えたのである
0078名無シネマ@上映中垢版2023/01/28(土) 12:12:38.01ID:EZrYdDun
その目論見は見事に成功するものの、マックスは彼が嘘をついていると思い込んでいて、ことあるごとにストレス発散の捌け口にしていく 彼は看守係のエルサ(レオニー・ベネシュ)を想っていたが、彼女は所長(アレクサンダー・バイヤー)を慕っていた しかし、所長には同じ看守係のヤナ(ルイーザ=セリーヌ・ガファロン)を愛人として囲っていて、
付け入る隙がなかったのである と、ユダヤ人の嘘がどこまで通用するかというスリラー要素がメインだが、ナチス親衛隊の面々の泥臭い人間ドラマも同時に描いていく 泥沼の恋愛ドラマや、戦争そっちのけの人間ドラマなどが展開し、その気付薬のようにユダヤ人が殺されていく
そして、連合国軍の勢いが増してきた1945年、収容所は閉鎖となり、囚人のリストなどは全て燃やされてしまう そんな折、コッホはジルを見つけ出して、一緒に戦列を離れることになった コッホはそのままテヘランを目指し、ジルは国境線へと向かう そして、それぞれのドラマが次の展開へと向かっていくのである 映画はジルの嘘が最後までバレずにコッホに一矢報いる形になるのだが、コッホ自身はナチスの残虐行為にはあまり参加していないように描かれている 本人も現地にいるのは、
SS兵士や上役への食事の提供がメインになっていて、逆らうわけにはいかないので従軍しているという感じになっていた この二人の心は交差していくように描かれていくのだが、ジルは最初から最後までコッホに気を許すことはなかった そして、前線で殺戮を行う者と同様に、「彼らに食事を提供していることは加担しているのと同じだ」と突き放すのである
本作の特徴的なところは、単語学習のコツを描いているところだろう 単語を映像化するために囚人たちの名前を文字って、彼らの性格などを意味に落とし込んでいく そうした先に失敗があっても、単語には複数の意味があるという特性を持ち出して、窮地を脱する その後、「単語だけでは話せない」というコッホに対し、簡単な文法を教えていく だが、それはペルシャ語の文法ではなく、あくまでもドイツ文法をベースにして、単語を置き換えただけだったりする
0079名無シネマ@上映中垢版2023/01/28(土) 12:12:58.01ID:EZrYdDun
この言語とか文法というのは、なぜかほとんどの国で共通していて、その順序は組み変わるという特徴がある 日本語だと「名詞+形容詞+動詞」のような順番が、英語圏だと「名詞+動詞+形容詞」というふうに入れ替わる
この並び方の規則性を用いて、コッホに短文を作らせ、最後には詩を読めるようにまでなる だが、それは全て偽物で、最終的にジルは2480語ものの単語を「囚人と関連づけて」覚えていたのである 映画はナチスの蛮行を描く一方で、そこで前線にいた人々も同じ人間であることを告げている
人は役割を与えられると、生存本能が優先して何でもできてしまう習性がある それらの究極のかたちが本作の偽のペルシャ語講座だったと言えるのではないだろうか いずれにせよ、緊張感みなぎる単なるスリラーになっていないところが面白くて、その味付けがくだらない痴話喧嘩になっていたところが逆にリアルだった それぞれは役割を与えられて最善を尽くし、その中で役割以上のことを行おうとする者もいる
ジルはもう少しで一線を越えそうになるし、マックスも相当ヤバいところまで暴走しかけていた そう言った中で歴史の転換点が訪れたのは、ある意味において、神様の計らいだったのかもしれません ともかく、ラストのジルの語りのために物語はあると思うので、じっくりと堪能して、ラストシーンに感情を浸してほしいと思った
0080名無シネマ@上映中垢版2023/01/28(土) 23:01:01.68ID:7eL40SHf
第二次世界大戦中、ナチス親衛隊に捕まったユダヤ人青年ジル。 移動中サンドイッチと引き換えに、ペルシャ語の本を手に入れる。 ほんの偶然のささやかな出来事が、
皮肉な運命の始まりとなった。 処刑寸前に自分はペルシャ人だと嘘をつき、一命を取り留める。 こうしてジルは、ナチス占領下の強制収容所に連行される事に。 ナチス将校であるコッホ大尉が、ペルシャ人を探していたから。 終戦後にイランのテヘランに行き、料理店を開くのが彼の夢だ。 ジルはコッホ大尉から、ペルシャ語を教えるよう命じられる。
咄嗟に自ら創造した出鱈目の単語を披露し、信用させる事に成功。 調理場勤務を命じられたジルは、収容所内でも優遇されるように。 終業後は毎日、偽のペルシャ語レッスンをするのが日課となった。 過酷な労働を強いられる、収容所内の劣悪な環境がよく分かる。 囚人たちは移送され、周囲
は次々といとも簡単に殺されていく。 愚かで野蛮なナチスの残酷さ、悲劇もまざまざと描いている。 ホロコーストを生き延びるという事が、どれほど大変な事か。 そのために、自身がユダヤ人であることを隠し通さねばならない。 それが彼に残された唯一の希望であり、生きる術でもある。 バレたら即殺される、常に死と隣り合わせの状態だ。
0081名無シネマ@上映中垢版2023/01/28(土) 23:01:25.76ID:7eL40SHf
だが、ただの出まかせを教えているので、自分も覚えなくては。 彼は必死で記憶する、人間の限界に挑戦し無限の可能性を感じる。 やがて、囚人名簿の作成を命じられ、名前と関連させて記憶する。 わずかな事を手掛かりに、知恵を駆使して記憶能力を高める。 それでも、コッホ大尉の部下の中に、ジルを疑い続ける者もいる。 執拗に疑惑の目が向けられる中で、緊張感のあるレッスンが続く。 いつバレるのか、
終始ハラハラドキドキで緊迫感が張り詰める。 偽の語学レッスンという、一見滑稽な話だが本人は真剣。 コッホ大尉は勉強熱心で、多くの単語を覚えて上達していく。 単純というか純粋で、次第に可愛らしく見えてくるから不思議。 ついに嘘の言語で会話出来るまでに到達し、驚くほどだった。 嘘も徹底して貫けば、嘘から出た実、真実味を帯びてくる。
すっかりジルを信じたコッホ大尉は、信頼関係を築いていく。 やがて奇妙な絆が芽生えてくるが、実は彼の一方通行だと分かる。 ジルの嘘がバレそうな危機の連続で、冷や冷やモノでスリリング。 その度に彼はピンチを免れていくのが、奇跡的かつ衝撃的。 飽くなき生への執着、生きようともがく姿が凄まじく切ない。 ジル自身、絶望を繰り返す中で、何度も諦めかける厳しい現実。 同胞たちが死にゆく中、自分だけが生き残る後ろめたさも加わる。 戦況が揺れる中、ジルの運命は、そしてコッホ大尉の選択は。 クライマックス、どうなってしまうのか全く予測がつかなかった。
実話を基にしているというから、信じられないほど驚愕的。 ラスト、ジルが涙ながらに語る記憶の中の囚人たちの名前。 奇跡が奇跡を呼ぶ結末に、衝撃と感動で打ちのめされた気分。 生き残るための執念とパワーに圧倒され、深く胸を抉られた。 圧倒的なリアリティで迫る、戦争映画であり衝撃の感動作だった。
0082名無シネマ@上映中垢版2023/01/29(日) 12:53:19.49ID:JoDpAUa/
タイトルからトレーラー、そして作品のあらすじに心を掴まれて絶対に観たい!と思っていた映画を観てきました。
第二次世界大戦中の過激で恐ろしく震え上がるような世界の中で、生き残るためにユダヤ人のジルはペルシャ人であると嘘をつき、そしてまたペルシャ語を話す人物を探していたクラウス大尉との、奇跡的で絶望的な巡り合わせ。偽のペルシャ語を彼に教える為生かされ、日々言語を創作していくこととなるお話です。

激しいご時世の映画ですが、銃撃のシーンや叱咤のシーンの捲し立てるような怒号も比較的少なく。視点が囚人と軍人とに分かれる度、環境の貧富の差や会話の余裕、力関係を端々に感じさせるので観ていて飽きることはありませんでした。テーマが一貫していて、尚且つその回収が素晴らしい。
映像に関しても遠巻きのものが多く、物語を重視した陰影の使い方や空気感がとても素敵です。溜息が出るほど1人の命は美しくて、常に映画全体が哀愁感を漂わせているように感じました。
音楽の演出も控えめで、冬の乾燥した空気や物音が大きく聞こえる感じが娯楽的な演出が少なく、緊張感があっていいです。そして流れた音楽もまた美しい……

作品のテーマや時代からも結末は苦い印象です。好みが分かれるでしょうが、ぐっと胸にくるものがあり、深く重たい感動を覚えました。ジルとクラウス、どちらも非常に愛しい人間でした。
恐らくずっと深いところに残るだろうな…と映画を噛み締めています。
0083名無シネマ@上映中垢版2023/01/29(日) 20:00:14.37ID:Aiv/QwJu
面白かった
いつ嘘がバレるのかずっとヒヤヒヤしていた
生き残るためとはいえ2000人以上覚えた記憶力はすごい
咄嗟の嘘を吐き通す度胸も
主人公の過去や生い立ちが気になった
大尉が捕まってしまうのは、仕方ないとはいえ後味の悪さがあった
大尉の話がどこまで本当なのかも分からないままで、真相が気になる
人情に寄りすぎない淡々とした描き方も良かった
0084名無シネマ@上映中垢版2023/01/30(月) 22:52:46.48ID:CnsQ4Sac
最初から命の危険は承知の上。 バレたらその時は仕方がない。 だからそれまでは… 次々にやってくる仲間たちに… その近未来の惨劇への鎮魂に… もし生き残れたらあなた達が生きていたことを私が証明してみせます。 だからこの嘘を何とか成り立たせてください。 もし生き残ることが出来たなら鎮魂の鐘を鳴らすから… 誰もペルシャ語を知らなかった奇跡。 原作があるという事ですが、ユダヤの人々が極限状態の中で 機転を利かせて生き残っていくようなエピソードもしくは 彼らを匿う人たちが機転を利かせて生存を助けるエピソードは 他の作品にも結構あるような気がします。 そこに対して ナチス親衛隊などが権威を振りかざして騙されていく姿は滑稽ではありますが 強制収容された人たちの隣で アホみたいに饗宴しているナチスの横暴ぶりが これでもかとハッキリ描かれているので怖いくらい。 この恐怖の中、どれだけ神経を張り詰めて 出会う人々たちの氏名を覚えて応用したのだろうか。 ただ氏名を覚えただけでなく、そこに別の意味を持たせて しかも
それを覚え続けていなければいけない。 それがどれだけ異様な出来事か… 向かい合う大尉の油断につけ込めたんだとしても このような奇跡が成り立ったのだから信じられない思いです。 これをウクライナの監督が作り アルゼンチン人の役者さんが主人公を演じて作り上げる。 ナチスの蛮行は世界基準の『記憶されるべき悪行』なんだという事がわかります。
0085名無シネマ@上映中垢版2023/01/31(火) 10:22:43.11ID:Qg5Cf7tp
自身をペルシャ人と偽り、生き残るユダヤ人ジルとテヘランで兄に会い、レストランを開くことを夢見るナチスの大尉クラウス・コッホ
実話を元にしているとのことだけど、監督の日本語インタビューを読むと小説を元に作られてるらしい。
同じ場所にいるのにまったく違う世界にいる二人の間には確かに断裂があるのに片方の側からはそれがまったく見えない。
架空のペルシャ語に隠された人々の名前を読み上げるシーンで、アウシュヴィッツレポートと天才ヴァイオリニストと消えた旋律を思い出した。消された人と彼らの名前の話でしたよね。
0086名無シネマ@上映中垢版2023/02/01(水) 18:42:09.46ID:Q8sg2gHx
強制収容所に入れられたユダヤ人青年が、ペルシャ人と偽り架空のペルシャ語をナチス将校に教えることで生き延びようと・・・ 言葉は、手段であり記憶である ただただ感動しました
0087名無シネマ@上映中垢版2023/02/02(木) 00:52:35.19ID:a+j96gqy
デタラメの言葉を使い処刑を免れた捕虜がそのままバレずに生き延びれるのか?彼に肩入する将校はどう身を振るのか?
そういうところを追うのがストーリーの中心だと思っていたから、ラストシーンでデタラメの言葉がそう繋がるのか…と軽くショック受けた じんわりと、でも確実に重いエンド
0088名無シネマ@上映中垢版2023/02/04(土) 12:17:13.95ID:EGdB1qkb
これはいくつもの「散文以前」から成る映画かもしれない。後から思えば、『悪童日記』(小説の方)に通じるものもあったかも。
ラース・アイディンガーはやっぱり良い味出してる。
「ペルシャ人」の置かれた状況と心境の変遷が、ここ3年ほどの自分とどことなく重なるところがあり(もちろん彼に比べたら自分なんぞ天国にいたようなものだが…)、いたたまれない気持ちにもなった。
最後の場面は、はじめちょっとあざといような気がした。でも、じっと聞いているうちにまもなく、たまらない気持ちになってしまった。あれは伏線回収を超えて、詩になっていた。
0089名無シネマ@上映中垢版2023/02/05(日) 08:41:33.46ID:CGNaLmf4
淡々としていて直接見せなくても起こっていることを把握できるような演出がいいな。
それゆえに木の偽ペルシャ語シーンも際立つ。
収容所で存在ごと先細っていくユダヤ人と、来てから太ったクラウス、
ユダヤ人たちの色がついたお湯みたいなスープとナチスが口にする肉やクルトンも入ったスープや立派なパンなど
こまかいものの対比も良い
0090名無シネマ@上映中垢版2023/02/06(月) 11:35:25.85ID:9c9gsoyg
無知な私なので、本作の舞台であるナチスによるホロコーストについては、存じ上げないことも多いのですが、本作みたいな忠実に当時の時代背景を調査して作り上げた作品というものは、それだけで観る価値があるもんですねと思うわけです。

印象的だったのは、本作観賞後に思ったことと、本作パンフを読み込んだ後では印象が変わるということ。

というのも、正直に言うと本作鑑賞後に思ったことは、
「よかった、、よかった作品だったんだけど、なんだこの心残りは?」ということ。
もう少し掘り下げて考えてみたら、おそらく「こうなって欲しいな」通りに話が進んでいったのと、「主人公2人がとても大きな存在感(そりゃこの2人をメインにした話だから当然のことだけど)すぎてよそ見ができなかった」ということ。

これが正体だったのだろうかなと思うのは、それくらいしか欠点がないくらいに贅沢な作品だったわけです。
つまりは個人の感想であり、次回観たときは変わるだろうし、そういった楽しみ方ができるのも映画ですよねって感じるわけですね。

パンフを読み込んでいくと、時代背景にというよりかは、作品内背景にスポットを当てているような印象でした。
なので私みたいな人が、パンフを読むと少し考えが変わるかもしれないので、それがパンフの魅力ってことですよね。

さて本作のテーマは”記憶”であることは言うまでもないです。
記憶が様々に形態を変えていきます。
それは時代を超えることも可能であり、人から人への結びつきすら可能であります。

特に私が印象に残った記憶のシーンは、コッホが偽りのペルシャ語を学び、それを”記憶”し、最後には詩を読むまでになっていること。
0091名無シネマ@上映中垢版2023/02/06(月) 11:35:37.89ID:9c9gsoyg
偽りではあるものの、コッホの読んだ詩は詩であり、それは”記憶”の欠片でもあり、集合体でもあるのだ。
”記憶”が集まると、新たな可能性や誰かの救いになるわけだ。
それが顕著に出るのは終盤のシーンであることは明白です。

このシーンを観て、私の腐りかけて腐敗臭すらする記憶力が大変疎ましく感じてしまいました。
己の小ささに笑ってしまいました。

この状況下に自分が置かれたら、どうするだろう?と考えると、絶望しかありません。
絶望は嫌いです。戦争はだめです。その準備をするなんてだめです。それを理由に国民生活を苦しめるなんてだめです。

役者さんの皆さんも大変に素晴らしかったです。
つくりこみ方も素晴らしかったです。
小学校の映像教材としても使用して欲しいし、本作みたいな作品を今こそ、もっと取り上げるべきだと思いました。
0092名無シネマ@上映中垢版2023/02/23(木) 11:06:06.42ID:KOaVyHz2
コッホ大尉がブチ切れるとこがすごく印象的
それまでは他の隊員と相対的にマシな人にさえ見えるのが結局無実の人たちを殺す側だというのが集約されていたように思う
SS役の兄ちゃんもブレイクしそうだな
0093名無シネマ@上映中垢版2023/06/03(土) 14:24:34.52ID:HA0Bujmw
支那チョンの手先に成り下がりもはや日本のガンともいえる日教組、
そのカルト狂信者であり
授業中に第二次世界大戦後の天皇批判までして各○翼団体にブラックリスト入りされてるのはもちろん、
公安にまでマークされている危険人物で(もちろん税金ドロボーで売国奴wwwww)
神の国、日本の国力をボロボロにして腐らせてきた元凶とも言える
埼玉在住の過激派系極左基地外サイコパス万年更年期障害生理ヒステリー暴力デブスBBA小学校教師

【小池恵美子】

の学校内での独裁体制とその存在を絶対に許すな!!
0098名無シネマ@上映中垢版2023/10/11(水) 05:44:55.26ID:oPoEpU5t
跪いて靴をお舐めなさい、貴方は私の下僕でしょ。下僕なら下僕らしくそこに這い蹲ればいいのよ
0099名無シネマ@上映中垢版2023/10/11(水) 22:39:02.36ID:hQbe6Nn2
99.
0100名無シネマ@上映中垢版2023/10/11(水) 22:39:39.80ID:hQbe6Nn2
100.
0101名無シネマ@上映中垢版2024/01/11(木) 06:12:55.64ID:YnROXMi2
0102名無シネマ@上映中垢版2024/01/13(土) 23:52:39.23ID:F5R3kPgv
見た。面白かった。
ガタカっぽいなってちょっと思った
記憶能力の良さに説明無かったのはそういう映画じゃねぇって感じかな

所で汚水捨てに行った時に林の中にいた黒服の男は何者なんよ
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