ハイドンは交響曲をいつも、「神の名において」書き始め、
「終わりに神に誉を」と書き終わっていた。
こういう作曲態度からも、ハイドン第一の柱は、交響曲でいいと思う。
でも、第二の柱は、よく言われているような、弦楽四重奏曲じゃない。
弦楽四重奏というジャンルは深刻さがよく似合っていて、
それがベートーヴェン・バルトークを傑作にし、
モーツァルトを不向きなものにしている。
皇帝という特別な傑作があるせいで高評価だけれど、
ハイドンの弦楽四重奏曲は軽すぎる。