4/4 東京・春・音楽祭 ワーグナー「神々の黄昏」(東京文化会館)
序幕と第1幕15:06〜16:53、第2幕17:28〜18:29、第3幕19:03〜20:14。
黄昏2日目、ジークフリートのベズイエンは無理に大声を出すより表現力で行こうと
判断したのが伺えた。そして実際それで良かったと思う。ブリュンヒルデは今日は
本来のクリスティアーネ・リボール、くぐもりのある声、盛り上がる箇所でもどこか
抑制が効いていたが、むしろ今回のジークフリートには合っていたと思う。
他の歌手もおしなべて初日より好調、ヴァルトラウテのエリザベート・クールマン
など見事な歌唱。ただ日本人歌手3人のラインの乙女だけはいただけなかった。
オケはヴィオラ12、チェロ10に対しバス8、低音の動きが良く分かった。左手を
ヒラヒラさせながら右手で円を描くようにタクトを振るヤノフスキの指揮姿はどこか
奇術師を彷彿とさせた。サウンド・マジシャンの魔法のせいか、演奏は正直邦オケで
ここまでできるのか、と思うほど。音色に寂寥感がもう少し欲しかったのと、
できれば欧州のオケみたいに年代物の家具のような高級感が出せれば…と思ったが
これは贅沢か。本日も1階から5階までほぼ満席。長文すいません。