ピアノやチューナーを使ってスケールの練習をさせる先生達は、その理由を「初心者はどこを押さえて良いかわからない。だから大まかなガイドがないと練習のしようがないからだ。」と説明することが多いようです。
先生によっては「進度が上がれば、きちんとしたスケールを教える」ともおっしゃいます。私はここに、非常に大きな問題を感じてきました。
まず第一に、「耳を鍛える」という発想がないことです。あるのは「音高を覚える」という意識だけです。(それも平均律の音高ですから、覚えて何の役に立つのかよくわかりませんが・・・)ある先生はこうも仰っています。
「初心者は最初は音感がない。純正な関係やピタゴラスを理解することはできない。だからピアノやチューナーで平均律の音を覚えることが重要。
もし本人が望めば、そのときに純正やピタゴラスを教えればよい。」これを読んで、この先生に教わっている生徒さんが気の毒でなりませんでした。

https://maki-music.net/blog/weblec/latevn/04sense_of_sound_1/