正反対の経済理論が受賞、ノーベル賞とは何か  
権威ある賞が作り出した「経済学は科学」という幻想
野村 明弘 :東洋経済 記者 2013年11月04日
http://toyokeizai.net/articles/-/22930
シカゴ大学のユージン・ファーマ教授は「効率的市場仮説」の提唱者。「証券市場は、将来の
出来事を予測し、それを完全に反映した価格形成を行う」というもの。この説では、大きなバ
ブルの発生や崩壊は存在しないことになる。
一方、イェール大学のロバート・シラー教授の研究内容はこれと正反対のものだ。過去の株価
と配当の長期的な関係を調べると、株価の変動性があまりに高いため、効率的市場仮説は妥当
ではないと指摘した。また、人間の情熱や恐怖が市場に蔓延すれば、合理的に収益率を予想し
た投資モデルは、簡単に吹き飛ぶとも主張する。さらにもう一人の受賞者、シカゴ大学のラース
・ハンセン教授も、さまざまな市場で効率的市場仮説が成立しないことを統計的手法により示した。
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前提条件で理論は変わる
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価値観中立を装う経済学

次期FRB議長、イエレンの華麗なる人生   
恩師も夫もノーベル賞受賞者
The New York Times : 2013年10月24日
http://toyokeizai.net/articles/-/22469
ノーベル賞受賞者の夫と二人三脚
息子のベビーシッターに「相場」よりも高い謝礼を払おうと決めたのは、1980年代初
めのこと。待遇をよくしたほうが、いい仕事をしてくれると考えたのだ。
おかげで有能なベビーシッターが見つかっただけでなく、ともに経済学者だった夫妻は、
労働市場について新しい理論を構築するヒントを得た。その理論は今も、中央銀行には
雇用創出能力があるという主張の有力な根拠(そして金融刺激策は経済にダメージを与
えるという古典的な見解に対する反論)となっている。
変わるFRBの性格
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雇用のためならインフレ容認?
“市場は不完全で規制が必要”
が、1990年代にシティグループのようなメガバンクが登場するのは支持したし、その
分割を求める声には賛成していない。
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恩師の影響を受けた学生時代
2人はともにケインズ経済学者だ。つまり人間は非合理的で、市場は不完全だから、その
結果生じる問題は自律的に解決されない。したがって政府の介入が必要だと考えている。
「資本主義はすばらしいと思うが、一定の限界があり、市場を機能させるには政府の介入
が必要だと思う」と、イエレンは2012年にバークレーの学内誌で語っている。
夫妻の共通の友人によれば、アカロフはアイデアの泉であり、イエレンは緻密な思考でその
アイデアを整理する係だ。「アカロフがアイデアを口にすると、イエレンは『それが馬鹿げている
理由を9つ挙げてあげる』と言う」と、バークレーのデービッド・ローマー教授は言う。「イエレン
がその理由を4つしか挙げられなかったら」、そのアイデアは検討する価値があるということだ。
「非常に充実した夫婦関係だ」。

次期FRB議長、イエレンのブレない信念   
イエレンはどんな政策をとるのか?
The New York Times : 2013年10月25日
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不況でも賃金が下がりにくい理由
http://toyokeizai.net/articles/-/22118?page=2
クリントン政権の経済顧問に
「サマーズのほうが適任」の声
http://toyokeizai.net/articles/-/22118?page=3
甘かった住宅金融への対応
http://toyokeizai.net/articles/-/22118?page=4
量的緩和縮小をめぐり割れるFRB