肝要なことは、人間の欲望は生死・生活を懸けた競争を、
必ずしも、いや多くの場合、望まないということ。
安心と安定を求める欲望(心的誘因)も人間には強くある。
日常から離れた娯楽としてのゲーム関係でなら競争を楽しむのだが。
日常生活の中では安心と安定を脅かすものとして人びとは競争をむしろ嫌う。

企業主体も労働主体も、万人の万人に対する競争状態を避けるための
戦略を考えようとする。
完全競争の市場というのは人間の欲望の重要な部分を無視している。