シベリア抑留の日本人生存か=身元確認進める−ロシア 2017年06月05日 18:36
http://www.afpbb.com/articles/-/3130926

【6月5日 時事通信社】第2次大戦終了時に旧満州(現中国東北部)でソ連軍の捕虜となり、
シベリアに抑留された日本人とみられる男性がロシアのレニングラード州で生存している
ことが5日、分かった。この男性はタナカ・アキオさんとされ、在サンクトペテルブルク日本
総領事館が身元の確認を進めている。

 生存を報じた週刊紙「論拠と事実」によると、タナカさんは1927年生まれで北海道出身。
学校卒業後、10代で満州の関東軍に入り、前線で戦った。45年に捕虜となり、極東
ハバロフスクの収容所で10年間強制労働に従事した。抑留者の帰還が始まっても「帰還
すれば、裏切り者として絞首刑になるか、銃殺刑になると信じていた」というタナカさんは
ソ連に残った。

 タナカさんは60年代にソ連国籍を取得。ウラジオストクで船員として勤務した後、レニン
グラード州に移って農場で働いた。現在は年金生活に入り、1人で暮らしている。

 タナカさんの父は北海道で旅館を経営していた。日本のきょうだいに手紙を書いたことも
あったが、返事はなかった。タナカさんは「祖国がどのように変わったか見てみたい」と
話しているという。(c)時事通信社