日本における言語学最大の問題は、研究史の希薄化である。
現在の言語学は、文法研究や言語史の研究が中心的な課題となっている。
昨今、その傾向は強くなり、領域が拡大されつつある。
特に音韻史の研究など、従来には見られなかった分野が精密化している。
これに反比例して、言語学史への関心は次第に薄くなり、ほとんど無視される状態となった。
まさに国語国字問題に匹敵する大問題である。