金沢、北信越の中心地へ…5県比較 新潟から役割シフト

 北信越5県の比較では、金沢市中心部が新潟市を大きく引き離して5年連続のトップになり、北信越地域での中心地の地位を確実なものにしつつある。
地元不動産関係者は「東京、大阪、名古屋からほぼ同距離にある立地や観光資源の豊富さから、新潟から金沢に北信越の中心がシフトし始めている」との見方を示している。

 北信越5県での最高価格地点は、金沢駅前(金沢市本町2丁目)の92万円(前年82万円)。前年に引き続き2位は、新潟駅前(新潟市中央区東大通1丁目)で53万5000円(前年54万円)だが、
金沢駅前と新潟駅前の価格差は38万5000円(同28万円)で、年々、差が広がっている。

 新潟市は1982年の上越新幹線開業以来、長らく北信越地域を先導してきた。しかし、2015年の北陸新幹線開業をきっかけに、拠点都市の役割が金沢市に移動しつつある。

 金沢市によると、新幹線開業前は、企業の撤退が懸念されたが、14年以降、68企業が金沢市内に支店や営業所を開設。オフィス需要が上昇し、金沢駅周辺の今年6月の平均空室率は7・7%とほぼ満室状態だった。
市の担当者は「金沢の歴史文化の魅力や3大都市圏から同距離の立地が奏功し、新幹線開業を機に、『第二の拠点』を構える企業が増えている」と見ている。

2017年09月20日Copyright ・ The Yomiuri Shimbun
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