高学歴女性の出生率は低くない 米国
https://www.rieti.go.jp/jp/special/p_a_w/060.html

女性活躍を推進する政策への対応という意味もあり、経済学者の間では、女性のキャリア・学歴と出生数との関係についての関心が高まっている。
本稿では、エビデンスを検証した結果、
1990年代には米国の高学歴女性は学歴の低い女性に比べて出産する子どもの数が少なかったが、近年はその関係が見られなくなっていることを示す。

しかし、我々は(Hazan and Zoabi 2015)、たしかに1990年代までは高学歴のアメリカ人女性が産む子どもの数は学歴の低い女性と比べると少なかったが、近年はそうではないとの結論を得た。
2000年代には、むしろ高学歴の女性のほうが、中程度の学歴の女性よりも出生率が高かった。重要なことは、これが修士以上の学位を持つ女性の出生数の大幅な増加に起因するという点である(0.7人、50%以上の増加)。
このことは、1980年と2001〜2011年の出生率と女性の学歴との横断的関係を示した図1に示されている。