どんなに働いても、給料が上がりません。
今の会社で頑張るべきか、悩んでいます。
不動産コンサルティング会社で、物件管理・運営提案をしています。この不景気で土日出勤も多く、平日は終電まで働いていますが、残業代は出ず、上司に給与アップを交渉しても断られます。
学生時代に一度挫折した公認会計士の勉強を再開するか、今の会社で頑張るか、悩んでいます。
(不動産コンサルティング・営業企画、27歳、男性)

自民渡邊美樹

言ってみれば“会社に貯金をする”感覚です。仕事ができる人間は会社に貯金をするし、できない人間は会社からすぐに“貯金”を引き出そうとするので、いつまで経ってもお金が貯まりません。

 もちろん労働者には、憲法や労働基準法で様々な権利が保障されています。不当な扱いを受ければ、堂々と交渉すべきだと思います。
しかし、ここで私が言っているのは、組織の中での人情の機微に触れるような部分の話です。

 上司も人間ですから、給料や評価について事あるごとに言ってくる部下には、どうしても構えてしまうでしょう。
反対に、そういうことを全く言わない部下に対してはつき合いやすいと感じるものです。そうすると、お金のことを口にしない部下はますます“貯金”が貯まっていくのです。

 あなたが働いているのは不動産業界ですよね。今、業界全体が不況と言われる中で「給料を上げてほしい」と言ってくる部下を、
上司は快く思わないのではないでしょうか。給料を増やしたくても、そのお金が会社にないのですから。こんな時こそ“会社に貯金する”感覚を持ち、会社に不可欠な人材となるように仕事してください


http://www.nikkeibp.co.jp/article/nba/20090316/189107/?ST=career&;P=1