安倍政権をアシスト 小泉進次郎氏“国会改革案”の胡散臭さ

自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長が先週、国会改革を目的とした超党派議員の会を設立した。
官邸やベテラン議員に対する若手の反旗と受け取る向きもあるが、果たして進次郎氏にそんな度胸があるのか。
この改革案はどうもウサンくさい。
進次郎氏らが設立したのは「『平成のうちに』衆議院改革実現会議」。
6月28日の初会合には、自民や国民民主、維新などから100人以上が出席し、
無所属からも5000万円疑惑の細野豪志衆院議員らが参加した。
議員配布資料のペーパーレス化や、党首討論を夜に開催すること、
質問通告の提出期限を徹底して順守することなどをテーマに議論し、
今国会の会期末をめどに論点を整理するという。
進次郎氏らの言い分はこうだ。森友・加計問題のような疑惑が生じると、
党首討論も委員会もそのテーマ一色になり、野党の審議拒否も続いて政策議論が進まない。
だから、現状「1車線」の国会審議を
@国家戦略を議論する党首討論
A法案審議をする委員会
Bスキャンダルを追及する特別調査会
の「3車線」にするというのである。
また、党首討論の回数を増やす代わりに、総理大臣や閣僚の国会出席を減らして負担を軽減することも提言している。
国会審議を円滑に進めるための改革というと、もっともらしく聞こえるが、ちょっと待って欲しい。
進次郎氏が提言している改革は、安倍首相にとって都合のいいことばかりではないか。
テレビ中継も入る委員会からスキャンダル追及を締め出し、首相が厳しい質問を浴びせられる国会への出席日数も極力減らす。
そうなれば、安倍首相は随分気が楽だろう。