日本人の名は藤井実彦(ふじい・みつひこ)氏。「慰安婦の真実」国民運動(代表・加瀬英明氏)なる保守団体の幹事を名乗る人物だ。

藤井氏は台湾・台南市を訪問。国民党支部に設置された慰安婦像の碑文の内容が事実と異なるなどとして
設置を主導した謝龍介(シエ・ロンジエ)・台南市議に対して即時撤去などを求めた。藤井氏は慰安婦像前で市議に要求書を手渡したが
その後、慰安婦像に蹴るような仕草をしていたことが監視カメラの映像で発覚。

◆藤井氏と幸福の科学の関係

 藤井氏は「慰安婦の真実」国民運動の幹事を名乗っているが、別団体である「論破プロジェクト」の代表という肩書きも持っている。
論破プロジェクトは、幸福の科学の政治部門である幸福実現党の支援を受けて2013年に結成された。幸福の科学関係者のほか
「慰安婦の真実」国民運動の加瀬代表、高橋史朗など日本会議関係者も賛同人として名を連ねる

この論破プロジェクト、当時幸福実現党の幹部だったミュージシャンのトクマ氏のマスコットキャラクターを使用。
アングレーム国際漫画祭で出店予定だったブースにも、このキャラクターが掲出されていた

 トクマ氏は2012年、尖閣諸島に無断上陸し書類送検された(起訴猶予)人物。ミュージシャンとしては、「憲法9条改正!」を連呼する
「I LOVE ZIPANG」という曲や、従軍慰安婦について「ゆすってたかってヒステリック」「民間業者 プロの元慰安婦」などと歌い上げる

問題は「カルト」の問題だ。筆者は慰安婦問題には全く詳しくない。それでも今回の藤井氏の件を特に問題視している。
それは、人権に関わる問題を提起する側に対して、具体的な侮蔑行為が行われ、それが幸福の科学という宗教の影響下にある人間のものだからだ。

騒ぎが続けば、新聞やテレビなど、もっと多くのメディアが報道するだろう。そこでも「幸福の科学」というキーワードが登場しない可能性が高いが
本来はそのキーワードこそ報じなければならないはずだ。藤井氏は単なる野良の一匹狼右翼ではなく、幸福の科学の信者でありフロント活動家なのだから。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180912-00174672-hbolz-soci

<文/藤倉善郎(やや日刊カルト新聞)
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