共産・反政権「受け皿」争う 自民、公明票流出を懸念 参院選京都選挙区

異例の街頭演説だった。参院選中盤の12日、京都市中京区の三条河原町交差点。再選を目指す共産党現職倉林明子の隣に、政治団体れいわ新選組代表の山本太郎が並んだ。
倉林が「大激戦の京都。何としても勝ち抜かせて」と叫ぶと、
山本も「京都で応援するのは倉林さんしかいない。絶対に失ってはいけない議員だ」と声を張り上げた。

知名度が高い山本太郎
比例票がれいわに流れるリスクがあったとしても

倉林の票を上積みになると判断「無党派層への広がり効果は間違いなくある」(共産府委幹部)

立民と共産は公示まで「敵は政権与党」と互いの批判を抑え気味だった。だが、序盤の報道各社の調査で自民党現職の西田昌司が抜け出す情勢に、2議席をめぐる争いの空気は一変した。
 10日、連合京都が中京区で開いた演説会。増原は「倉林さんの背中を追っている」

増原を支持する国民民主党府連会長の前原誠司も
「非共産層」への支持拡大を強調した。

対する共産は11日、府内全戸に配布を始めたビラで、自民、公明、立民が議会で手を結ぶ「オール与党」政治を批判。

「京都で自民に対抗してきたのは共産だけ」と自共対決を強調し、政権批判票の受け皿を狙う。

昨年の京都府知事選で共産の推薦を受け、京都市内では競り合いに持ち込んだ弁護士福山和人も街頭に立ち、流れの継承を訴えている。
電話作戦でも、倉林と増原で迷う有権者につながれば「立民は自民の府政・市政を応援している」と呼びかけ始めた。

西田は票固めに躍起だ。
 「昨日、公明党の山口代表から推薦状をいただいた。勇気百倍です」。11日、舞鶴市の駅前で公明の比例候補と両手を挙げ、集まった公明支持者にアピールした。

だが公明支持者は13年の投票日に出口調査では、公明支持層の投票先は西田よりも、民主候補が多かった

西田選対からは「今回も公明票の一部が立民に流れるかもしれない」との懸念が聞かれる。

三つどもえの参院選京都選挙区。政権との対峙(たいじ)者を選ぶ2議席目争いの色を強めて終盤になだれ込む。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190718-00010002-kyt-l26