柴 具体的にはどういう風にしてバズらせているんですか?

YANATAKE 例えば、ミーゴスのケースでいくと、『Bad & Boujee』に「Raindrop, drop top」っていう箇所があるんです。
けど、なぜかそこの部分がすごくもてはやされて、本来の歌詞は「Raindrop, drop top」のあとに
「Smoking on cookie in the hotbox」つまり「車の中で大麻を吸う」と続くんですが、そこを自由に変えて
「雨が降ってきたら何をする?」「◯◯をする」っていうオチをつける動画やツイートをみんなが作ってアップしだしたんです。

大谷 あはは、大喜利大会になってますね。

YANATAKE このバズを作れちゃうと、ビルボード1位になるっていうシステムになっているんですよね。

柴 みんながいろんなアレンジをして動画をアップして、それが結果的にヒットになる。いわばPPAPと同じですね。

YANATAKE ほんとそうです。もっとわかりやすい例を紹介すると、これも最初に挙げた、アメリカ南部 ミシシッピ出身のレイ・シュリマー
という兄弟ラッパーデュオの「ブラック・ビートルズ」。あれが1位になったきっかけはマネキン・チャレンジだったんですよ。

大谷 マネキンチャレンジって聞いたことはあるんですけど、なんなんですか?

YANATAKE 要するに、全員、はい! ストップ!!(全員数秒間止まる) これがマネキンチャレンジです。

大谷 あははは。そういうことか!

YANATAKE で、このマネキンチャレンジが使われたのが、さっきのレイ・シュリマーの「ブラックビートルズ」って曲です。

大谷 この感じがモロにトラップなんですよね。

YANATAKE そうですね。ヒップホップのクラブでも一番盛り上がる、すごくいい曲なんですよ。
「俺らは黒人界のビートルズだ。ビートルズくらいに金もあるし、成功もしてるし、女にもモテるぞ」という曲で。
で、いい曲ができたから、これをどうにか盛り上げたいということで、プロモーターが去年の11月くらいに流行り始めた
マネキンチャレンジに目をつけた結果、すごいバズったんですよ。

柴 向こうでも高校生とか若い子からやり始めたんですよね。