>>541
ものはついでだ。本物の研究者の片鱗をみせる。

「大率」について中国歴史書は3通りの用例がある。
@『史記』が「大いに率いる」という動詞に用いている。
 (單于聞之大率衆来入)。
A『漢書』が、「あらまし・およそ」という熟語に用いている。
 (県大率方百里、大率十里一亭)。
B『隋書』百済伝が、百済人の官位に「大率、恩率、コ率......」があると書いている。  
 (官有十六品:長曰左平、次大率、次恩率、次コ率……)。 
 百済と倭国の関係や言葉の意味からみて、倭人の大率は百済の官位に近い使い方とみなされる。
一女子は「一・女子」、一大率は「一・大率」である。

『倭人伝』刊本が一支国を一大国と書いているのを検証もせず一大国が正しいとの前提で、
一大率を「一大の率」などど我流解釈をした上で、
一大国と一大率をくっつけるパズル的解釈もあったようだが、
そうした解読ゲーム言説の末路をみてみるがいい。