八幡和郎氏の「日本を超一流国にする長州変革のDNA」(双葉新書)はどうでしょうか。

西国最強の戦国大名・大内氏により花開いたネオ近世文化から始まり、
幕末維新変革の原動力、そして今日に至るまでこれだけ多くの宰相を生み出した長州。
山口県がいかに日本の中心であったかを綴っているようだが、

その論理展開はやや意外。伊藤や山県らを穏健・現実・融和路線の政治家として高く評価し、
安倍現首相に対しては、理念的として冷淡な評価。
著者は政治思想的に橋下氏あるいは江田氏、かつての渡辺喜氏に近い部分もあるかな? そういう視点での独特な論説かも知れない。
自分の頭で論評を加えつつ、今の時期に読み通してしまいたい一冊なのだろう。