剣豪の故郷として歴史上で先行するのが東国の地である。
関八州は古来尚武の地であった。
平氏政権を倒して武家政治を作り上げるのに大きな役割を果たしたのが東国武士団である。
東国はその後の日本の武家社会を支えるエネルギーの培養源であったといってよい。
武技の伝統は鎌倉、室町時代を通じて、この地に脈々と生き続けた。
その脈絡の一つの中心となるのが、古来から軍神ととして崇敬された鹿島、香取の両神宮の鎮座する常総の地であった。
(原田伴彦・大阪市立大学名誉教授)