義時・泰時・時頼・時宗など、歴代の執権(得宗)の特徴は、とても勤勉に
実務をこなして働くことだと思う。この「実務をこなして働く」ということが
実質的な権力につながっているように見える。
ちょうど、省庁の課長が毎日夜中まで働き、実質的に省庁を動かしている
ようなものだ。

「課長はなぜ大臣になれないのか?」と論じても仕方ないのと同様、
「執権はなぜ将軍になれないのか?」と論じても仕方ないのではないか?
実務者が精力的に実務をこなして、実質的に組織を動かすこと自体に
使命感を感じていたと理解すべきなのではないか。