画文帯神獣鏡や三角縁神獣鏡には、二十四節気暦が3年分1サイクルとして円周上に配置されている。
古代銅鏡がどのような用途で製作されたものかいろいろ説があるものの、二十四節気の農耕暦が銅鏡に配置されていると言及されたことはこれまでない。
これが事実であれば、古代の祭祀者が行った農耕祭祀とこの二十四節気暦を鋳込んだ銅鏡は、切っても切れない関係にあったことが想定されることになる。
また、祭祀王たちの棺の方位の確定や墓域の設定なども、この二十四節気暦を配置した銅鏡を用いてなされたことが推測される。
こうしたことから、二十四節気暦を配置した銅鏡のひとつ一つの実例を、これからみてみることにしよう。