@東条英機首相と陸軍はハワイ攻撃を知っていたことを示す典拠

○昭和16年8月に海軍より開戦劈頭に戦力差を埋めるための
真珠湾攻撃を研究中と内密に伝達されている。
「海軍が開戦劈頭真珠湾奇襲を研究中であることを、
陸軍側が知ったのは昭和十六年八月であった。
開戦当時における海軍の劣勢を補うためには最良の方法であること及び
絶対に秘密を保持されたいと伝えられた。 陸軍側は海軍の苦心のあるところを十分諒解し、
何等意見を述べなかった。そして陸軍側でこの作戦を知っていたものは、
参謀総長及び次長以下作戦関係主要幕僚の極めて少数と、陸軍省首脳のみであった。」
出典: 明治百年史叢書杉山メモ 下巻 資料解説 P6

○「軍令部作戦当局はハワイ空襲作戦と共に対米英蘭作戦構想の骨格を概成し、
8月22日、参謀本部作戦部に対し次のような要旨の検討案を連絡した。略、
軍令部が何ゆえ反対していたハワイ作戦について陸軍側に通告したか、おそらく陸軍側が
マレー作戦に対し過度に空母や飛行機の協力を胸算するのを封ずる為であったろう。」
出典: 戦史叢書 「大本営陸軍部」(2) 防衛庁防衛研修所戦史室編纂 P416 

○「8月22日海軍作戦課はハワイ奇襲作戦の腹案を極秘事項として陸軍作戦課に提示してきていた」
出典: 「情報なき戦争指導」 杉田一次 著

○「海軍は 略 8月下旬にはハワイ空襲をも陸軍に通告するに至り」
出典: 戦史叢書 「大本営陸軍部」(2) 防衛庁防衛研修所戦史室編纂 P383

○「開戦にあたり、日本海軍が真珠湾を攻撃する企図を以って研究中であることを、
陸軍側が知ったのは昭和十六年八月であった。これは軍令部作戦課から
参謀本部作戦課に極秘裡に通報せられたもので、
開戦当時における海軍の劣勢を補うためには最良の方法なること及び絶対に
秘密を保持せられたき旨が伝えられた。
陸軍統帥部は海軍側の苦心の存するところを十分諒解し、何等の意見を述べなかった。
陸軍側でこの作戦を知っていた者は、参謀総長及び次長以下作戦関係の
主要幕僚の極めて少数と、陸軍省首脳のみであった。」
出典: 「大東亜戦争全史」 著 服部 卓四郎(元参謀本部作戦課長) P.183

○9月11〜20日に海軍大学校において行われた海大図演に
参謀本部からも作戦関係部員が臨席した。
9月16日にはハワイ空襲作戦に関する特別図演が行われた。
出典: 戦史叢書 「大本営陸軍部」(2) 防衛庁防衛研修所戦史室編纂 P481