B東条英機首相と陸軍はハワイ攻撃を知っていたことを示す典拠

○11月3日には永野海軍軍令部総長と杉山陸軍参謀総長が昭和天皇に陸海両軍の
作戦内容を上奏するため列立して読み上げた。ハワイ空襲作戦も詳細な説明を行っている。
ご下問奏答あり。
出典: 戦史叢書(76) 大本営陸軍部 大東亜戦争開戦経緯<5>  防衛庁防衛研修所戦史室編纂 P336

○「ハワイ奇襲実施についてもこのときに遅くとも正式な作戦として陸軍側に伝わっており、
東條首相自身、参謀本部作戦課に知らされている。」
出典: 『海軍大学教育』「第三章 真珠湾作戦と海大」実松譲 光人社
出典: 『明治百年史叢書 杉山メモ -大本営・政府連絡会議等筆記- 上下巻』参謀本部編 原書房

○11月3日に杉山元参謀総長と永野軍令部総長は列立して作戦計画について昭和天皇に報告した。
真珠湾攻撃の決行日についてのご下問奏答の一部。永野は開戦予定日を日本時間で答えている。  
御上:海軍ノ日次ハ何日カ
永野:8日ト予定シテ居リマス
御上:8日ハ月曜日デハナイカ
永野:休ミノ翌日ノ疲レタ日ガ良イト思イマス
出典:『明治百年史叢書 杉山メモ -大本営・政府連絡会議等筆記- 上下巻』参謀本部編 原書房

○11月4日、陸海軍合同軍事参事官会議での軍令部総長の説明についての描写で
「真珠湾攻撃の件については何等触るる処ありませんでした」と書いている。
東条さんがここで何故に、わざわざ、そのように記述したのか。
軍令部総長が「第一段作戦という言葉を使ってハワイ作戦を表現し、他者から秘匿していた」
ということを言っているのである。 東条さん自身も作戦を知っていたからそう言えるのだ。
出典:「大東亜戦争の真実―東条英機宣誓供述書」 WAC出版
出典:「東条英機宣誓供述書」 国立国会図書館近代デジタルライブラリー