国家三要件とは、ゲオルク・イェリネックにより提唱され国際法上の基準として
機能してる、国家と認められるための条件である

・領土−定まった区域を占有していること
清朝瓦解以降、諸民族、諸勢力が各地で離反、独立宣言し支那は混沌時代と
なった。
いち勢力である国民党はそれ自身も離合集散を繰り返していたし、その中の南京
政府も支配範囲を刻々と変化させていた。つまり国境線など「全くない」に等しい
状態だった。

・国民−領内に定住または永続的に所属し、気軽に属したり離れたりしない者
中華民国(南京政府)は単に支配地域に居る者を支配してるだけで、しかもこの時期
の支那では、安住の地を求めて移動する者も少なくなく、国民と呼べるような者は
存在しなかった。

・主権−領域において対内的にも対外的にも振るわれる最高権力
当時の支那では各地に勢力が存在し、それぞれが経済、外交、軍事、立法、司法
など、国の根幹をなす行為を独自に行っており、南京政府が行使し得たのは自身の
支配地域だけに限られた。とても主権と呼べるようなものではない。

権威に盲従したがる諸氏のための蛇足

ワシントン会議において、アリスティード・ブリアン仏外相は「支那とは何?」と問い
かけたが、誰も答えを出すことができなかった。続くジュネーヴ会議でもこの疑問は
呈されたが結論は出なかった。このとき、日本の芳沢謙吉首席代表は支那を
「擬制の国家(疑似国家)である」と主張している。