夕方
自室に戻ると緊張から開放されたのか
セーラー服のスカーフ通しを外し、胸元のボタンと胸当てを取った。
中川綾子『はぁ、緊張した』
途中の自動販売機で買った温かいレモンティーを飲みながら
先程渡されたパンフレットを出していた。
そこには学校長の挨拶や卒業生の言葉が綴られており
その後のページには夏用や冬用の制服、体操服、スクールバッグなど入学までに揃えて置く物が記載されていた。
中川綾子『新1年生ってエンジのスクールカラーなんだ。じゃエンジ色のブルマなのかな?
今更ブルマ穿くのも嫌なのに・・・
エンジ色のブルマなんて派手な色で嫌だなあ(泣)』

さらには各部活動の紹介
そして、最後のページには『社会人になる為の躾』というページがあった。
そこには『皆さんはこれから社会人になるわけですから、
湘南海岸高○学校では、
素晴らしい社会人になる為の躾をしていきます
問題行動や間違った事をした場合には『お仕置き』をして反省をしなければいけません。
お仕置きにはトイレ掃除や走り込み、正座や廊下に立たされたりという物があります。でも卒業生達も厳しく躾られて
とても感謝しています』などと記載さていた。
やはりここにも古い伝統的な女子教育が残っているようである。
悪い事をした罰は『お仕置き』という言葉が使われているようである。
中川綾子『わぁ、躾とかお仕置きとか今更嫌だなあ、もう会社で働いているのに(泣)』

翌朝
綾子はまたビジネススーツを着て、お化粧や薄い口紅をして会社に出社した。
3月までは会社で勤務し
4月からは高校1年生で
土日の空いている時間に
たまに会社に顔を出すようになった。