人間が人間を物理的に殺害することが可能である限り、そして道徳律が
「犯罪」という概念を保持する限り、処罰としての死刑制度は留保しておく
のが法哲学としては誠実な態度というものだろう。

仮に人間が人間を殺害することが不可能となった世界であれば、死刑制度
など形而上的概念としてナンセンスなのだから廃止しても良いと言える。