>>681
伊藤 まず、史実を裏切らない作りをしないといけないと思っています。例えば、現実ではスペシャルウィークが勝った弥生賞を、
TVアニメでは負けたことにするのは一競馬ファンとしては納得できないので、本当にあった出来事には真摯に向き合って表現することを心掛けています。
でも、結果はすでに出ていて調べれば後の展開がわかってしまうので、史実に基づくだけでは面白くありません。そこで、「if(もしも)」の展開も取り入れています。
第4話では、エルコンドルパサーがNHKマイルカップを勝ったあと、日本ダービーに参戦するという展開を創作しました。

伊藤 僕も含め競馬ファンは「if」が好きです。例えば、兄のビワハヤヒデが故障で引退していなければ、弟のナリタブライアンとの直接対決はどうなっていたのか?とかです。気になってしまいますよね。
今回のエルコンドルパサーのエピソードも「if」です。『ウマ娘』のレースカレンダーは、現在のものにのっとっています。それは、第3話までのエピソードの中で明らかになっています。
今のルールであれば、エルコンドルパサーにとって当然日本ダービー出走という選択肢があるはずです。
真実と異なる展開にするなら、しっかりと理由を作らないと名馬と歴史に対して失礼になってしまいますからね。そこに配慮があるなら、競馬ファンも見てみたいエピソードになるんじゃないでしょうか。

想像以上にちゃんとつくりこんでるのな