サンデーサイレンス
①=○、②=○、③=○、④=○、⑤=○、⑥=□、⑦=○、⑧=◎、日本向適正=○、成長力=○
 総合評価=2A級 距離適性=8~12F

父Haloは米国産で、31戦9勝。GⅠ勝ちはユナイテッド・ネイションズH(ダ9.5F)のみで、競走馬としては、決して一流の戦績ではなかった。しかし、種牡馬としては、サンデーサイレンスの他にも、タイキシャトルの父としてなじみのDevil’s Bag(シャンペンS・GⅠ)、ケンタッキー・ダービー馬のSunny’s Halo、ケンタッキー・オークス馬でキングヘイローの母でもあるグッバイヘイローなどを輩出している。
母のWising Wellは、芝の9F前後のGⅡ、GⅢレースを含め12勝の戦績。繁殖牝馬としても、サンデーサイレンス以外には、これといった活躍馬を出していない。母の父Understandingも、87戦7勝のいわば二流馬ということで、サンデーサイレンスに対する一般的な血統評価はないに等しく、セリでは1万7000ドルでも買い手がつかなかった。

サンデーの血統構成は、まず主導がMahmoudの4×5で、5代以内のクロスはこの血のみ。Mahmoudは、英国ダービーをレコードで制しているように、スピード・スタミナ比率のすぐれた配合内容を持ち、その意味では主導として申し分のない血である。偶然にも、父のHaloがHyperionを含まず、母Wising WellがNearcoを含んでいなかったために、Mahmoudの主導が明確になり、血の集合もはっきりとし、これがサンデーの配合の大きな特徴になっている。

このMahmoudに対し、Mumtaz MahalとThe Tetrarchがスピード勢力として直接結合を果たし、スタミナはGainsboroughが直結している。
また、Plucky Liegeを伴うSir Gallahadが、St.Simon、Bay Ronaldで結合を果たしている。
その他、影響度数字に加算される位置にあるPharos~Phalarisが、St.Simon、Canterbury Pilgrim、Hamptonで、Mahmoudと強固に結合。Man o’WarもSainfoinによって結合を果たす、といった具合に、主なスピード・スタミナが、主導と直接連動態勢を整えていることが確認できる。
ここが、サンデーの強さの秘密なのである。
父母ともに一流馬でなくとも「理にかなった配合」となっている、