カズオ・イシグロのノーベル文学賞報道の無邪気さと、二重国籍問題・水原希子・芥川候補作選評との矛盾
http://wezz-y.com/archives/50496

カズオ・イシグロ氏の受賞には、「日本人として誇らしい」といった感想がネット上に散見され、
またメディアでもカズオ・イシグロ氏が日本にルーツを持つことを強調し、喜々として取り上げる報道が数多かった。

また自身と同じルーツを持つ人物が、なんらかの偉業を成し遂げたことに対して、
喜びの声を上げることそのものを単純に否定することも出来ない。
それぞれの境遇の中で、自身のルーツに強い思い入れを持つことはいろいろな形である。

問題はそれが排外的な行動に移るかどうか、だろう。

だからこそ、ネット上の反応や報道を見ていると、賞賛の声ばかりが聞こえる現状に対してもやもやを覚えてしまう。

民進党・蓮舫氏が党代表を辞任する前に取り沙汰された二重国籍問題を思い出さずにいられないからだ。

もやもやの原因は蓮舫氏だけではない。しばらく話題になっているモデル・女優の水原希子氏の芸名問題もそうだ。

アメリカ人の父親と韓国人の母親を持ち、アメリカで生まれ、日本で育った水原氏はアメリカ国籍だ。
水原氏がメディアに出ると、おそらく韓国にルーツを持つことが気に食わない排外主義的な人間が、
ヘイトスピーチを行う(水原希子出演プレミアム・モルツCMへのヘイトは4カ月前から行われていた。
私たちが批判の声を挙げることに意味がある)。