[書評]“国体”の復活を夢見る安倍のルーツを探して
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171013-00028674-hankyoreh-kr

著者は、朴槿恵(パク・クネ)政府以後に一層こじれた韓日関係も、その不和の始まりは「慰安婦問題」だったが、その
底辺または内側にかくれているのは「いつでも中国側についてしまいかねない韓国に対する日本の“戦略的不信”」に
あると見る。「韓国が日本の影響から離れて行けば、日本の防衛線は1876年の江華島(カンファド)条約以後初めて韓
日海峡に後退してしまう。これは19世紀末以後、日本が一貫して推進してきた朝鮮半島政策が150年余りの歳月を経
て巨大な失敗に終わることを意味する」。最近、安倍晋三政権をはじめとする日本の主流は、この防衛線、明治時期の
実力者である山県有朋(1838〜1922)の言葉を借りれば朝鮮半島の確保を前提とした“利益線”を守ることに全神経を
集中しているようだ。韓国はこれにきちんと対処しているだろうか? そうは見えない。韓国政府は米日同盟に抱え込ま
れ、日本と軍事情報保護協定を締結するなど「強化された米日同盟の下位のパートナーとして丸め込まれて」主体的
対処能力を失っているというのが著者の考えのようだ。