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韓国人が在韓米軍を指揮

 では、米陸軍は漢江の南には残るのだろうか。専門家はそれにも首を傾げる。
6月3日のシャナハン国防長官代行と鄭景斗国防部長官の会談で、
米韓連合司令部のトップを韓国側が務めることでも合意したからだ。

 韓国軍の戦時の作戦統制権は米国が握っている。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は韓国に引き渡すよう要求、米国も応じていた。
それに伴い、連合司令官も韓国側から出すことを今回、正式に決めたのだ。

 韓国人の連合司令官の誕生は、在韓米陸軍の撤収に直結する。
米国は一定以上の規模の部隊の指揮を外国人に任せない。
米軍人が副司令官を務めるといっても、
在韓米軍の3万人弱の米兵士が韓国人の指揮を受けるのは米国の基本原則に反する。
在韓米陸軍の人員が大きく削減されると見るのが自然である。

 そうなれば、あるいは米陸軍が韓国から撤収すれば、連合司令部は有名無実の存在となる。
米国は韓国に海軍と海兵隊の実戦部隊を配備していない。
在韓米空軍はハワイの太平洋空軍司令部の指揮下にある。

 連合司令部が指揮する米国軍が、ほとんど存在しなくなるのだ。
米国にすれば、有名無実の連合司令部のトップなら韓国人に任せても実害はない、
ということだろう。

 6月2日、シャナハン国防長官代行がソウルに向かう飛行機の中で、
記者団に「米韓合同軍事演習を再開する必要はない」と語ったことも、
在韓米陸軍の撤収を予感させた。
もし陸軍兵力を残すのなら、韓国軍との合同演習が不可欠だからだ。