いちおつ。
【前回までのあらすじ】
ファシスト羽賀芳和が支配する異界と化した本拠地。もちろんホモサピエンスが足を踏み入れたら即時人体を構成する全細胞が異常反応を起こし全身が腫瘍塗れになり即死してしまう魔界でもある。
しかし聖なる盟約、蹂躙されたヒトの尊厳に憤激する正しさ、常道にして精密な法知識、昏い世界で法規範を持って悪鬼(ネトウヨ)を存在否定することを存在意義に内包する弁護士軍は鼻歌をならしながら進撃を続けていた。
ファシスト羽賀芳和によって書き換えられた領域においてはこの星の法則は全否定されるはずであったがそうはなっていない。非ユークリッド幾何学に基づく防御陣地、奇妙な肉で構成された防衛線は金哲敏特殊作戦群司令が突破口を開き破壊した。
東京地裁において金竜介控訴審判決の先例拘束性の否定に成功、原告の請求認容額は22万円であった。彼と対峙した旧支配者「ゲロ爺」は完全敗北して機能停止。
この事実は外なる神、異界の神を持ってしても弁護士には負けることを証明した。通常兵器である大型戦艦「H19」型を主力とする水上戦闘艦の主砲から発射された高速焼夷徹甲榴弾は羽賀陣営の秘匿兵器「H23」型戦艦(秘匿名称:ハシゲ)全てのVPを貫通、ある主砲弾は弾薬庫に着弾し、別の徹甲榴弾は缶に致命的誘爆を生じせしめた、ハシゲ型戦艦は全艦轟沈した。
ゲロ爺は自らの戦力を過大評価し、法廷において裁判長の「H23年判例は無意味である」という警告を無視して答弁を続けたと戦史にはある。またファシスト羽賀芳和が全て悪い、とする答弁も彼の傲慢さを伝えている。