児童に勝手な朝鮮名 東大阪市立小の民族学級、保護者の明確な同意得ず
2021/7/19 20:15
https://www.sankei.com/article/20210719-IS4XY25RS5ILNAHT7NVSX7BTJQ/

大阪府東大阪市の市立布施小学校の課外活動「民族学級」で、
在籍する児童について日本国籍で日本人名を使って生活しているのに
学校側が勝手に朝鮮名を付けて呼んでいたケースがあったことが19日、
学校などへの取材で分かった。日本名の文字を朝鮮語の読み方をして呼んでいたという。
これについて保護者側の明確な同意を得ておらず、学校側は抗議を受けて対応を改めた。
学校側は「保護者に説明したつもりだったが、了承を得る取り組みが不十分だった」としている。

学校などによると、民族学級は国際理解を深めることを目的とした課外活動。
同市内では数十年前に始まったとされる。
放課後に開かれ、この学校では韓国籍の常勤講師らが担当し、児童約70人が在籍。
大半が親ら血縁者に朝鮮半島にルーツがあり、学級では「母語、母文化を忘れないようにする」
として、朝鮮語の読み書きや文化を学習している。

この学級をめぐり、例えば児童の日本名が「花子」なら朝鮮語の読み方として
「ファジャ」と呼ぶように、本名が日本名でも半島にルーツがあれば朝鮮語で呼び合っていた。
さらに、こうした対応について、学校側は就学前の家庭訪問などの機会に伝えていたとするが、
保護者に朝鮮名で呼ぶことの可否を確認せず、書面などで許可を得たこともなかったという。

普段の教室でも担任教諭が民族学級の児童に付けられた朝鮮名で呼び、
同級生も同じように呼ぶことがあった。一部保護者が過去に学校側に問題を指摘したが、
「ルーツに誇りを持ってほしい」などと対応は変わらなかったという。

今年6月、市選出の西野弘一大阪府議がツイッターにこの問題に疑問を呈する内容を投稿。
保護者らが改めて抗議したところ、学校側は「今後は勝手に付けた名前で呼ばない」と返答したという。
さらに、全校児童の保護者に「本名を大事にする教育活動を徹底する」との書面を配布した。

民族学級に児童が通っていた保護者の一人は「子供は日本籍で名前は一つしかない。
子供の人権が全く守られていない」と憤っている。