金正恩氏、北朝鮮らしさ薄れた若者に喝
37歳の独裁者、「危険な毒」Kポップや熱いハグの排除に躍起
2021 年 7 月 22 日 16:51 JST

 【ソウル】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は
ミレニアル世代だが、37歳の独裁者は最近の若者に寛容ではない。

 金体制の機関紙は先日、国内の若者に純粋な北朝鮮語を話すように命じた。
それが意味するのは、認められていない外来語を取り除くことだ。
そうした外来語は韓国のポップミュージックやドラマから引用されたとみられている。

 韓国政府の諜報(ちょうほう)機関による最近の議会報告によれば、
北朝鮮の人々はボーイフレンドを意味する韓国の俗語「ナムチン」ではなく、
「ナムドンム」(「男性パートナー」の意)を使用するよう指示されている。

 北朝鮮紙は、こうした文化的、イデオロギー的な過ちは銃を持った敵よりも
国にとって脅威だと記している。

 金氏が闘っているのは言葉の戦争だけではない。
同氏が未曽有の危機と呼ぶ状況の中、食糧不足や新型コロナウイルス感染拡大の恐れ、
経済的苦難に対処するために、国を隔離しようとしてきた。この闘いには、
労働党の社会主義の原則に基づき、全ての人が国家的な犠牲を払うことが必要となる。

 韓国情報機関によると、韓国人のような服装や公共の場でのハグに至るまで、
反社会主義的な行動の象徴は一切禁止されている。
改正された法律では、韓国のテレビドラマを見た違反者は最長15年の禁錮刑に処せられ、
そうしたメディアを配信した者は死刑になるという。